税金払わない企業で80億ドルの損失

踏んだり蹴ったりの一般国民に回るツケ

 連邦政府のジョー・ホッキー財相とトニー・アボット首相は、「国民全員が財政赤字の負担を担わなければならない」として、教育、医療、福祉などを引き締める予算案を提出していたが、政府が優遇している大企業が軒並み、財政赤字の負担を担っておらず、多国籍企業の場合には意図的に赤字を作ったり、タックス・ヘイブン国に支社を作って税金逃れをしている。そのツケは一般国民が負担させられているとの報告が発表された。

 これは世界的に企業の税金逃れを追及する国際グループ「タックス・ジャスティス・ネットワーク」と労組「ユナイテッド・ボイス」が発表した報告書で、ASX200に登録されている企業の3分の1近くが法人税30%のごく一部しか払っていないことを明らかにしている。たとえば、石綿被害補償の責任を負っているジェームズ・ハーディ社やウェストフィールド・リテール・トラストの場合にはまったく税金を払っていない。ルパート・マードックの21世紀フォックス社はわずか1%、カジノ経営のエコー・エンターテインメント社は5%しか払っていない。

 このような大手企業の税金逃れで連邦財政は毎年84億ドルの税収を失っており、これだけでも巨額だがまだまだ氷山の一角とされている。この報告の研究ではASX200社の57%がタックス・ヘイブン国に支社を置いている。しかも、ネットワークのマーク・ザーンサク博士は、「オーストラリアの税法では、企業がどこまでも財務を隠すことができるため、本来払うべき税金がどれほどになるのか調べようがない。抜け穴を塞ぐ法制が求められる」と述べている。

 また、企業が使っている税金逃れの方法はいずれも合法的であり、違法行為が行われていないだけに、税制の改善が必要だとしている。

 ジョー・ホッキー財相はG20蔵相会議で国際的な取り組みが話し合われたと語っている。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-09-29/a-third-of-top-australian-companies-pay-less-than-10pc-tax/5775870

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