オーストラリア社会に忍び寄る貧困

8人に1人が電気料金さえ払えず

 アーンスト&ヤング社がVIC、NSW、QLDの3州で実施した調査で10人に1人以上の人が、過去12か月間に3回以上、公共料金請求書を滞納したと答えていることが明らかにされた。

 また、「次の電気料金が払えるかどうかがしばしばまたは時々心配になる」と答えた人は昨年同期の調査以来一貫して70%という高率になっている。電気料金の値上がりが激しく、炭素税が廃止されたにもかかわらず、トニー・アボット保守連合政権が約束したような電気料金の値下がりはまだ見られず、基本的な値上がり要因は、発電から世帯への配電まで真夏日のごく短い(数十時間)電力最大需要時に合わせた容量にするためにそれ以外の時にはまったく必要ないほどの設備投資をしていることだとされている。この電力最大需要は空調運転によるもので、空調を持たない低所得世帯が空調をガンガンかける高所得世帯を補助しているといわれるゆえんである。その打開策として、需要量に合わせて電気料金を変動させるという案が以前から出されている。

 アーンスト&ヤング社の報告書は、「国内消費者世帯にとって電気料金が家計を圧迫している。電気料金滞納の理由としてもっとも多いのが請求書の額を払えないというものだ。家計圧迫を案じている人は相当な率になるが、電気料金は飛び抜けて大きな要因だ」と分析している。また、連邦議会上院調査委員会も「電力網の金メッキ化と呼ばれる設備投資が電気料金を人為的に押し上げているかどうか」を調査することになっている。電気料金の60%が送配電網設備投資のコストとされており、それが消費者の負担に転嫁されている。

 エネルギー小売業者連合会(ERAA)では、「経済的困窮世帯には救済制度を設けている。是非、早めに契約の電力小売業者に相談してもらいたい。措置として延べ払いその他負担を軽くするプランや政府機関の援助を申請するアドバイスもしている」と語っている。

 また、調査では、10人に9人までがソーラー・パネルに切り替えたか、切り替えることを検討している。設置の経費は誰にでも出せるものではないが、四半期ごとの電気料金を引き下げるためにソーラー・パネル設置を考える人は多いとしている。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-10-13/1-in-8-australians-cant-pay-electricity-bill/5805886

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