ウエストコネックスに否定的な調査結果

混雑緩和ならず、州民の経済負担も

 シドニー市議会が委託して行わせていたウエストコネックス自動車道調査の報告書が2月24日に公開された。この自動車道は地域道路の混雑を解消できないばかりか、通行料金も建設経費を回収するにはあまりにも不足で、これまでに失敗してきたいくつかの有料道路と同様、州民が莫大な損失を負担することになるだろうと予測している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ウエストコネックスは、グレートウエスタン・ハイウェイ(パラマッタ・ロード)の自動車道M4のストラスフィールド・ノースからウエスタン・ディストリビュータまでを接続し、さらに都心部、シドニー空港、ポート・ボタニーまでの33kmを結ぶという計画だが、SGS Economics and Planningが手がけたこの調査報告書では、「バジェリーズ・クリーク空港建設が決まった現在、首都圏西部とポート・ボタニーまでの交通量の増加が抑えられることが考えられ、ウエストコネックスの必要性がかなり下がるはず」としている。

 NSW州政府は、「パラマッタからシドニー空港までの所要時間を40分短縮し、在来道から3000台のトラック交通を取り除き、州経済に200億ドルをもたらす」としているが、報告書は、「ウエストコネックスは包括的な解決策ではなく、主要雇用傾向や交通動向に対応していない。道路通過地域の住民は都心部まで公共交通機関を使う傾向がある」としている。

 ウエストコネックス沿線住民の反対は根強く、労働党州政権時代にウエストコネックス建設案が浮かんだ時から反対してきたクロバー・ムーア・シドニー市長も、「ウエストコネックスはシドニー首都圏西部住民にも州納税者にも、道路利用者にも利益にならない」と発言している。また、地元住民は、トンネル部分の地上排気筒で大気汚染を懸念しており、また各ランプでは自動車道から地域道路に大量の車が合流し、地域的混雑を招くことになると反対してきた。また、シティ・トンネル、レーンコーブ・トンネル、ブリスベンのクレム7など官民合同方式で造られた有料道路が破綻し、税金で肩代わりする結果になっている。ウエストコネックスもそのような失敗事業の一つになることを懸念する声も出ている。(Ratei)
■ソース
WestConnex benefits questioned by economic study commissioned by City of Sydney Council

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