多国籍企業利益海外移転規制協定

オーストラリア、イギリスと協力関係

 多国籍企業が一国での利益を低税率国に移し、節税する慣行が広く行われており、オーストラリアは年間何十億ドルもの税収入を失っている。保守連合連邦政権はようやく慣行を終わらせようと腰を上げたことが報道されている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ジョー・ホッキー財相とイギリスのジョージ・オズボーン蔵相は、「ワシントンで開かれるG20蔵相会議期間中に合同作業グループを設立する」と発表している。5月に予定されているイギリスの総選挙の後、両国の作業委員会が、企業が事業を行っている国で税金を払わせるもっとも優れた方法を検討する。

 ホッキー財相の執務室では、「両国の大臣は、事業活動や投資を促進できる法人税を実現すると同時に、企業が帳簿を操作して納税回避することを防ぎ、定められた法人税を納めるような制度を実現することを決定した」との主旨を発表している。

 ホッキー財相はABC放送の「Insiders」番組で、「オーストラリアはこの問題を解決するため、G20やOECDにおいて、世界中が協力できるよう努力を続けるが、この問題に対処することは急を要する。G20の席でも多国籍企業が利益を海外に移転する問題を取り上げた。OECDは、2014年にオーストラリアが提起した問題に取り組んでいるが、わが政府としてはもっと迅速にもっと深くこの問題を追及すべきだと考えている。すでに次の段階に進むべき時だと考えている。適正な額の税金を納めていない個々の企業について追及すべき時だと思う。オーストラリアはイギリスと協力することを決めているが、現行の法制そのままということではない。イギリスはすでに立法化しており、新税を徴収している。オーストラリアは新税を起こす必要はないが、税制全体の公正を強化することができる。イギリスがグーグル税と呼んでいる新税法でどこまでできるか観察していよう」と語っている。

 これに対して、ビル・ショーテン野党労働党党首は、「政府は、税控除を厳格にすべきという労働党の政策案を採用すべきだ。しかし、ホッキーの対応はいつでも、新しい討議グループを設立し、新しい資料を発行するばかりだ」と批判している。

 クリスティン・ミルン緑の党党首もホッキー財相の計画を批判し、「イギリスの総選挙が終わってから省庁官僚を派遣してこの問題について話し合いをさせるということ。まったくだめだ。税回避の問題に真剣なら今すぐオーストラリア国内でできることがあるはず」と語っている。
■ソース
Australia and UK to address profit shifting by multinational companies, Treasurer Joe Hockey says

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