ロットネスト島の旅行者用宿泊施設を閉鎖

元アボリジニ刑務所敷地に眠る元囚人に敬意

 WA州ロットネスト島の元アボリジニ刑務所は長らく旅行者用宿泊施設として使われてきたがこのほど閉鎖が決まった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この施設はかつて何千人という数の子供から大人までのアボリジニが収容され、またここで命を落とし、敷地に埋葬されている人々も多い。

 この決定について、ヌンガー(WA州のアボリジニの自称)の人々は民族和解と心の傷を癒やす上で重大なできごととして歓迎している。

 ロットネスト島は州都パースの沖にあり、自然の残るビーチや愛嬌のある地域固有の動物、クォッカとのセルフィーなどで観光客に人気があるが、この島が先住民族迫害の歴史が明らかにされてこなかったことが先住民族の心の傷になっている。

 5月31日、「クォド」と呼ばれる29房の刑務所跡建物は観光客に公開されなくなる。

 1838年から1904年までの間、WA州各地のアボリジニ男子が捕らわれ、この島に幽閉された。アボリジニ歴史遺産保護官のエズラ・ジェイコブズ=スミス氏は、「7歳から80歳まで4,000人ほどのアボリジニがここに閉じ込められ、建物、灯台、道路などの建設に従事させられた。当時、刑務所の管理者は島の刑務所は本土の刑務所より人道的でアボリジニに農業などの技術を教えることができると主張していたが現実はそうではなかった。刑務所はアボリジニを管理し、その抵抗を打ち破るための施設だった。当時、この島に送られた男達はそれぞれのコミュニティでリーダーだった人々だ。収容されていた人々は刑務所の劣悪な条件や赤痢、はしか、インフルエンザなどの病気で倒れていった。また、打擲も行われ、5人が絞首刑に処され、囚人は強制的に処刑に立ち会わさせられた」と語っている。

 クォドに隣接する墓地には370人の先住民族男子が埋葬されている。

 ジェイコブズ=スミス氏は、これから歴史の真相究明が始まると語っている。
■ソース
Former Aboriginal prison on Rottnest Island, the Quod, closed for tourist accommodation

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