「フェスティバルが薬物犯罪組織に乗っ取られた」

5日間のイベントでドラッグ所持・密売54人を検挙

 オーストラリアは先進国の中でも特に違法薬物使用者が多いという数字も出ており、今夏の国内ミュージック・フェスティバルではすでに5人が薬物過剰服用などで死亡している。

 VIC州西部、バララットの北西レクストンで5日間にわたって開かれていた「Rainbow Serpent」フェスティバルでは、54人が違法薬物所持・販売などで検挙されており、警察は、「フェスティバルがドラッグ・シンジケートに乗っ取られた」と表現している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 取り締まりに当たっていたダン・デビーソン警部補は、「5日間のイベントでの検挙者のほとんどが違法薬物所持・販売容疑だった。こんなに大勢の人間が違法行為をおおっぴらにやるというのは見たことがない。密売人もおおっぴらに動いていた。これはフェスティバルそのものが犯罪組織に乗っ取られ、ドラッグを客に売りつける市場になってしまったことを示している。犯罪防止を主催者に期待することはできない。警察としてはフェスティバルのスタッフや主催団体と強く協力し合ってきたし、今後もそれは変わらない。フェスティバル運営そのものは申し分ないが今回見たような犯罪行為を相手にしては主催団体は無力だ。犯罪組織がどんなに小さくとも、会場に出回っていたドラッグから判断すれば厳密に組織されたシンジケートだ。今回押収された薬物にはケタミン、MDMA、LSD、大麻、メタンフェタミンがあった」と発表している。

 主催団体責任者のティム・ハーベー氏は、警察の主張を否定せず、「30年間の薬物禁止法制で薬物が犯罪組織にとっては魅力的でうまみの大きい市場になっている。確かにこれだけの検挙者を出すことは懸念されるが、18000人が5日間集まったイベントだと言うことを考えれば54人は小さな数だ。刑務所までドラッグが蔓延っており、一般社会にもドラッグがはびこっているのに、ミュージック・フェスティバルだけが完全にドラッグを排除できると期待するのは信じられない話だ」と語っている。

 会場になったピレネー・シャイアのロバート・バンス郡長は、「ドラッグは社会全般の問題。このフェスティバルだけの問題ではない。メルボルンで毎週何人がドラッグで検挙されるか考えてみればいい。ところがそれが問題にならないで、フェスティバルだから問題になるのではないか。主催団体はできる限りの用意をして見事に成功させた」と語り、フェスティバルへの地元の支援は固いと語っている。
■ソース
Rainbow Serpent festival ‘hijacked’ by organised drug syndicates, police say

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