アラン・ジョーンズに1万ドル賠償命令

またもや人種・民族・宗教憎悪舌禍

 かつてクロヌラ人種暴動の際には自分のラジオ番組でシドニー南の海水浴場に反ムスリムで集まることを煽動し、有罪の判決を受けた人気ラジオ・パーソナリティのアラン・ジョーンズ氏がまたもや自分のラジオ番組での反ムスリム発言を人種・民族・宗教憎悪発言と判断され、1万ドルの支払いを命じられた。

 2005年4月、2GBラジオ放送局のジョーンズ氏の番組で同氏の発言が、「レバノン人男性がすべて犯罪者でオーストラリア社会にとって脅威だ」という内容だったとして、ムスリム系市民コミュニティのリーダーケイサー・トラッド氏がジョーンズ氏を相手取って市民行政審判所に訴えを起こしていたもので、審判所はジョーンズ氏に対して、「トラッド原告に1万ドルの賠償金を支払うよう」命じた。これで9年にわたる法廷闘争にようやく審判が下ったことになる。

 審判所は、「ジョーンズ氏の発言は、ごく少数の若いレバノン人男性の関わった特定の事件を取り上げてレバノン人男性一般を誹謗するものであり、何らの妥当性もない」と判決を下した。また、トラッド氏の、「ジョーンズ発言は人種中傷にあたる」との主張を全面的に認めたもの。ジョーンズ氏は、「発言内容は聴取者の手紙の文面を読み上げただけのこと」と主張していたが、その主張が退けられた。

 聴取者の手紙は、「レバノン系の男達は、彼らを受け入れた国に対して強姦、略奪を行うことしかしていない」と述べていた。番組では、テレビの時事番組、「A Current Affair」で、ブライトン・ル・サンズやロックスに集まる若い男達のグループに関するニュースが取り上げられたことについて、ジョーンズ氏は、「男達はレバノン系ムスリムだと名乗っている」と主張していた。しかし、審判所は、「手紙に書かれていた意見は、公共の利益に関する議論とはまったく相容れない」と認め、また、ジョーンズ氏が、「侮辱的で憎悪に満ちた言葉を使い。根拠なしにレバノン系男性を侮辱し、敵意のこもった態度だった」と判断している。さらに、ジョーンズ氏が人気ラジオ・パーソナリティとして大勢の聴取者に影響力を持っていることも指摘、その発言が大勢の聴取者を刺激してレバノン系男性に対する憎悪や侮蔑感を持たせると述べている。

 ジョーンズ氏と2GBの親会社ハーバー・ラジオ局はトラッド原告に損害賠償と裁判費用一部を支払うよう命じられた。この裁判は何度も繰り返され、控訴審ではトラッド氏に対して「損害賠償金をジョーンズ氏に返還せよ」との命令もでていたが、審判所は、トラッド氏がレバノン人コミュニティリーダーとして現実に損害をこうむったとして、「1万ドルの賠償も軽すぎるくらいだ」と、再びジョーンズ氏と放送局に敗訴を言い渡した。(Ratei)
■ソース
Broadcaster Alan Jones ordered to pay $10,000 for racial vilification

http://www.watoday.com.au/nsw/broadcaster-alan-jones-ordered-to-pay-10000-for-racial-vilification-20141229-12ezyh.html

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