「死刑適用しないとの約束で協力したのに」と連邦警察

青酸コーヒー殺人事件の豪人容疑者に極刑の可能性

 オーストラリアでは、刑事犯でも容疑者を引き渡して死刑に処される可能性がある場合には協力しないという慣行がある。しかし、バリ・ナインでは、豪連邦警察(AFP)の通報でインドネシア警察が違法薬物密輸の現行犯でオーストラリア人9人を逮捕、うち2人が銃殺刑に処された。今度は、インドネシアで起きた殺人事件でオーストラリア人の容疑者の捜査で、AFPが、「インドネシア当局の死刑を適用しないという約束」を得て協力したが、インドネシアでの裁判で、「そんな約束は裁判には適用されない」と拒否されている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 今年1月、オーストラリア永住権者のジェシカ・ウォンソ容疑者は、ジャカルタの喫茶店で友人のミルナ・サリヒンさん(27)のコーヒーに青酸塩を入れ、サリヒンさんはコーヒーを飲んで間もなく死亡したとされる事件で殺人容疑者として逮捕され、間もなく裁判が始まる。

 この事件の捜査過程で、マイケル・キーナン司法相は、「死刑を適用しないとの約束をインドネシア当局から受け取ったため、AFPに捜査の協力を認めた」としている。

 インドネシアでは、殺人は死罪に値する犯罪とされており、ジャカルト中央地裁の判事であり、広報官も兼ねるジャマルディン・サモシール判事は、「ウォンソ容疑者に死刑を適用しないという約束など認められない。我々の司法制度にはそういう取引はない」と発言している。

 インドネシアでは、判事は検事の求刑よりも重い判決を下すこともでき、ジャマルディン判事も、「判事はどんな罰も決めることができる。判事には独立した権限がある」と語っている。

 インドネシア大学のアドリアヌス・メリアラ犯罪学教授は、「この事件では死刑はあまり考えられないが、まったく除外することもできない。すべては判事の一存にかかっている」としている。また、キーナン大臣の報道官は、「インドネシア政府が死刑を適用しないと確約したから協力した」と語っているが、文書による確約書を公開することは拒否した。
■ソース
Australian charged with cyanide-coffee killing not exempt from death penalty, Indonesian court says

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