でっち上げ事件で警察の組織ぐるみでビデオ画像隠蔽工作

法廷、起訴を棄却し、州警察に被害女性への賠償命じる

 国粋主義団体「Reclaim Australia」のデモに対してマーチン・プレースで対抗デモを行っていたグループを州警察が排除した事件で、対抗デモに参加していたシモーヌ・レネー・ホワイト(41)さんが警察官に対する暴行容疑で起訴された。しかし、ホワイトさんの弁護団が州警察のビデオを証拠品として提出を要求し、最初、拒否していた州警察が結局提出に応じ、ビデオの内容を見たシドニー簡裁判事が起訴を棄却し、ホワイトさんの裁判費用などの負担を州警察に命じるという事件があった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ビデオに撮影されているデモのあった2016年7月19日の事件では、ホワイトさんが地面に押し倒され、ワスコ巡査長に暴行を加えたとして逮捕、起訴された。

 しかし、法廷に提出された、事件の一部始終を撮影していたビデオでは、ホワイトさんが、ジョン・ワスコ巡査長に繰り返し背中を小突かれ、最後には後に引きずられ、押し倒されている。また、ビデオの中で、ホワイトさんが自分の胸がまさぐられたと感じたため、振り返って警察官の写真を撮ろうとしている。

 5月31日の法廷で、ダウニング・センター地裁のジェフリー・ブラッド判事は、ホワイトさんに対する起訴を棄却し、「明らかに警察は証拠を消去し、ホワイトさんに対して虚偽による起訴をでっち上げ、法廷でホワイトさんを攻撃し、警察官がホワイトさんに対して行った痴漢行為を隠蔽するため、「不当かつ下劣な捜査芝居を打った」と主文を読み上げている。

 最終的に州警察の違法行為を突き止めたのは、弁護団が証拠になるビデオを発見したことだった。当初、ワスコ巡査長は、「マーチン・プレースの防犯ビデオでも、事件を記録していた数人の警察官のビデオ・カメラにも証拠となるような映像はない」と証言していた。

 しかし、ホワイトさん弁護団のリディア・シェリー事務弁護士、フィリップ・ボウルテン法廷弁護士は、警察に対して事件を映したビデオの提出を命じ、その中にホワイトさんが、胸をまさぐったと思われる警察官の写真を撮影する場面とホワイトさんが水の入ったペットボトルを胸に抱えており、ワスコ巡査長の「被告人がワスコ巡査長を肘で小突いた」という証言とは矛盾することなどが明らかにされた。

 弁護団は、「ホワイトさんは警察官を告訴することも考えたが、最終的に独立機関による事件と警察官の行為の審理をさせることを選んだ」と発表している。
■ソース
The video footage police tried to hide in wrongful arrest case

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