国防省、発がん性泡沫消火剤の流出を3年間秘匿

基地周辺の一般地域の水路や地下水を汚染

 ABC放送の時事番組「7.30」は、豪国防省が、豪軍基地で用いられている泡沫消火剤に発がん性があることを知りつつ、消火演習などで流出する消火剤が周辺地域の水路や地下水を汚染する危険を3年間秘匿していたことを報道している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 報道によれば、国防省は化学物質汚染を発表しているが、実際には発表の3年前に汚染と人体への危険を認識しており、危険性を知った時点で発表すべきだったと認めており、全国18箇所の基地の汚染を取り除くためには何億ドルもの国費を必要とすると語っている。

 問題の化学物質は過フッ素化合物で、国内18箇所の基地で用いられており、流出した消火剤が地下水にしみ込んでいる。この物質はアメリカで当局がすでに「発がん性の可能性が大きい」として警告を発している。

 すでに地域によっては飲用水の汚染が突き止められており、2000年頃から科学者が過フッ素化合物汚染といくつかの疾患との因果関係を調べているが、連邦政府は、「衛生当局の公式答申で因果関係の確証はないとされている」と主張している。

 豪軍基地では問題の消火剤を何十年も使い続けており、一方、「消火剤を環境中に放出してはならない」ことを明文化した警告は1987年にすでに出されていた。しかし、基地では何千リットルもの泡沫消火剤を舗装してない地面や雨水用下水道に流していた。

 国防省はその慣行が誤ったものであることを認め、NSW州ニューカッスル北方のウィリアムタウン基地の場合、基地周辺の住民に対して3年以上も事実を知りつつ隠していた。国防省では、「2012年中期に事実を認めて明らかにすべきだった」と発表している。

 1000人近いウィリアムタウン周辺住民の集団訴訟で国防省の過怠を非難し、経済的賠償を求めているが、連邦政府は、「住民側に経済的損害はなかった」、また「この種の民事訴訟の時効は過ぎている」と主張しているが、国防省が汚染を認めたのが2年前であり、そこから起算するとまだ時効にはなっていない。集団訴訟を引き受けているデントンズ法律事務所のベン・アレン氏は、「連邦政府の主張は住民に対する完全な侮辱だ」と批判している。
■ソース
Defence admits three-year delay in warning people about toxic foam danger

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