警察官に甘いVIC州警察監察部との批判

DV被害女性殴った警察官を警察が処分せず

 DV被害の女性が自宅を飛び出したところ、今度は隣人の警察官に殴られ、顔を負傷した。しかも翌日には警察から、隣人警察官に近づいてはならないとする「接近禁止命令(AVO)」を突きつけられた。隣人警察官は誤解から女性を殴ったことを認め、警察内部で調査を受けているが何か月過ぎても処分を受けておらず、女性の弁護士は、「警察官に対する苦情申し立ては独立機関で捜査するのが妥当」と語っている。一方、警察官組合は、「警察官の行為に対する調査は警察でできる」と反論している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 バララット在住のサマンサ・ミッチェルさん(32)は、警察官経験もあり、不動産エージェントでもあった。パートナーとの口論で身の危険を感じたミッチェルさんが隣の警察官、デビッド・ベリー氏のドアを叩いて助けを求めようとしたところ、中から、「失せろ」という声が聞こえた。ミッチェルさんは驚いて道路に走り出た。

 ベリー巡査が警察の取り調べに答え、「自分の敷地から走り去ったミッチェルさんを追って行き、正当防衛でミッチェルさんを殴った。自分が襲われると思った」と語っている。

 ミッチェルさんは翌日にバララット警察署に行き、ベリー巡査に殴られたことを訴えた。しかし、訴えの陳述をする前に他の警察官がミッチェルさんに「接近禁止命令」を執行した。命令書には、ベリー巡査が隣人とのいさかいで保護を必要としているとされていた。

 6か月過ぎて、ベリー巡査に対する処分は行われていない。ミッチェルさんの弁護士を引き受けたジョン・アーウィン刑事弁護士は、「警察官の職務が非常に困難であることは理解しているが、だからといって法律を無視して誰彼となく暴力をふるっていいわけではない。もし私が同じことをすれば起訴されていることだろう。何の処分もないということが、このような事件では警察外部の独立機関が捜査すべきだということを裏付けている」と語っている。

 Flemington and Kensington Community Legal Service’s Police Accountability Projectのアンソニー・ケリー氏も、「警察官の行為に対する訴えの調査は時間がかかりすぎる上に十分な調査も行われていない。Independent Broad-Based Anti-Corruption Commission (IBAC)という機関もあるが、IBACには警察官に対する訴えを捜査する資源もなければその能力もなく、また訓練も受けていない。結局、訴えを警察に送り返している」と語っている。

 現在、2015年に警察署内で女性に暴行を働いたバララットの警察官2人を含め、30人の警察官が刑事事件容疑者として調査を受けている。
■ソース
Victoria Police cop criticism over investigation of alleged assaults by Ballarat officers

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