「妻殺し」裁判で無罪の弁護士、260万ドルの勝訴

WA州警察官が「最有力唯一の容疑者」発言

 パースのロイド・レイニー法廷弁護士は、WA州政府を相手取って起こしていた名誉毀損損害賠償請求の民事訴訟で勝訴し、レベル・ウィルソンさんがオーストラリアのメディアを相手取って起こした名誉毀損訴訟の450万ドルに次ぐオーストラリア史上2番目の最高額賠償判決になった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 2007年、レイニー氏の妻、コリンさんがブート・スクーティングのレッスンから帰宅途中に失踪した。同年8月、キングス・パークの公園の林に埋められたコリンさんの遺体が発見された。

 同年9月、事件を捜査していたWA州警察の捜査官がレイニー氏を名指して、「最有力唯一の容疑者」と発表した。その後、2010年12月にはコリンさん殺害容疑で起訴されている。しかし、2012年には「確実にレイニー氏の犯行とは言えない」との理由で無罪判決が言い渡され、検事側の控訴でも一審判決が支持された。

 これを受けてレイニー法廷弁護士が、捜査段階での警察捜査官の発言を名誉毀損で弁護士としての収入を失ったとして賠償請求訴訟を起こしていた。

 12月20日のWA州最高裁ジョン・チェイニー判事は、発言のあった2007年9月から起訴された2010年12月までの間に弁護士としての収入を失った額を125万ドルと認定、さらに、名誉毀損により、個人として、また職業人としての評価を大きく損なわれ、また、心理的にも大きな傷を受けたとして、この非経済的損失を60万ドルと認定され、名誉毀損発言のあった時からの10年間の利子として24万6,180ドルが加算され、その他に経済的損失分の10年間の利子として52万7,000ドルなど合計262万ドルの支払い命令がWA州に判決として出された。

 チェイニー判事は、ジャック・リー捜査官の発言は、「原告が妻殺害を行ったと非難している」が、「警察はレイニー氏が妻を殺したと疑うに足る妥当な根拠を持っていなかった」と判断した。一方、レイニー氏は10年間の収入損害を主張していたが、判事は、捜査官の発言から裁判で無罪判決が出るまでの3年間に限って計算した。
■ソース
Lloyd Rayney awarded $2.6m defamation payout over ‘prime’ and ‘only’ murder suspect comments

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