勝訴はしたけれど、賠償取れず経済的困窮も

飲酒運転検問で電撃銃射たれ後遺症の2人

 2016年12月、WA州地裁でフェリシティ・デービス判事は、ロバート・カニンガム、キャサリン・アトムズの勝訴判決を出し、複数の警察官とWA州政府に対して、2人に100万ドルを越える賠償金を支払うよう命じた。

 今週、WA州フリーマントル在住のドライバーに対して電撃銃を発射した警察官を不法行為と結論した報告書を受け、同州政府法務長官は問題の警察官を弾劾し、同時に警察官の犯罪行為を理由として、他の2人の電撃銃被害者への賠償支払い命令を不服とする州政府の控訴を支持した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 2008年11月にフリーマントルで警察官に電撃銃を射たれ、その後遺症で医療費がかさむと同時に、州警察と州政府を相手取っての損害賠償請求も勝訴しても、州政府の控訴で損害賠償支払いは延びており、その間の出費は何十万ドルにもなっている。

 デービス判事の判決を不服とするWA州政府の控訴は4月に州最高裁控訴審にかけられる予定になっているが、WA州議会において、ジョン・クィグリー法務長官は、2人の市民に電撃銃を発射した警察官の行為を調査した州警察監察部を批判し、さらに、州検事局には、3人の警察官の行為が犯罪行為にあたるか、懲戒相処分相当かを問い合わせると語った。

 地裁での裁判では、3人の警察官もWA州政府も、3人の行為を合法的正当な行為と主張していた。しかし、デービス判事は、グレン・コールドウェル、ピーター・クラーク、サイモン・トレイナーの3警察官が悪意を持って行為しており、WA州とともに2人に損害賠償義務を負うと判決した。

 2017年の裁判書類では3人の警察官は、裁判費用の供託もできず、賠償金を支払う能力がないと判断されている。

 そこで、WA州政府は、控訴審においては、先の裁判の時とは主張を180度逆転させ、「3人の警察官の犯罪的行為であり、従って、州政府には被害者2人への賠償義務はない」と言い出した。

 警察官職務執行法第137条によると、「警察官の悪意または腐敗による行為は当の警察官個人が責任を負う」とされている。ただし、違法行為を行った警察官に賠償支払い能力がない場合には州政府財相が損害賠償を支払うことができるとされており、あくまでも賠償支払いは財相の自由裁量である。

 ただし、クィグリー法務長官は、2人の被害者の賠償請求権や賠償額については控訴していない。
■ソース
Couple tasered by police in Fremantle could miss out on $1.1 million in damages after appeal

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