連邦警察、ジャーナリストの通信メタデータ閲覧58回

重なる報道統制に報道の自由強化要求再燃

 「テロ活動防止」を理由に成立した「国家治安法」で通信事業者に携帯電話やインターネットの通信のメタデータを保管することが義務づけられたが、過去1年間に連邦警察(AFP)が、テロ活動とは無関係な複数のジャーナリストの通信メタデータを閲覧する件数が58回にのぼっていたことが明らかにされた。メタデータは通信内容のない通信情報を指すが、いつ誰が誰と何分間通信したかが分かるため、内部告発などの情報提供者を突き止めるのに役立つ。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 同法の見直し作業のために法の適用状況などの資料が提出されたことから、AFPがジャーナリストの通信歴を調べるなどの活動を行っていることが明らかにされた。

 2015年に成立した同法に基づき、通信事業者はすべての通信メタデータを2年間保管しなければならないが、政府機関がメタデータを閲覧するためには予め裁判所の令状交付を受けなければならない。しかし、その手続きはすべて機密事項とされ、令状の存在を公開しただけで最高2年の懲役刑に処される。

 AFPが作成した資料で、2018年度に「特別ジャーナリスト情報令状」2件の交付を受けており、通算58回にわたってメタデータを閲覧していた。

 また、AFPのこのメタデータ閲覧活動は、豪軍特殊部隊員がアフガニスタンで非武装の大人と子供2人を殺害した容疑に関する書類がABC放送のレポーター2人に漏洩された事件と政府の機密秘匿強化を検討する資料をニューズ・コープ社のジャーナリストが暴露した事件と同じ年に活発に行われている。

 しかし、AFP広報担当者はメタデータ閲覧がAFPによる2件の家宅捜索と関係があるかどうかについても明らかにすることを拒否している。

 間もなく「報道の自由に関する議会調査委員会」が作業を始める予定で、2019年10月中旬に報告を提出することになっている。
■ソース
Federal police accessed the metadata of journalists nearly 60 times

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