豪政府の東チモール政府盗聴内部告発事件裁判

元諜報機関員有罪認め、弁護士は裁判闘争に

 ACT最高裁で始まった豪政府の東チモール政府盗聴内部告発事件の被告人2人の裁判で元諜報機関員の「証人K」は、国家諜報機関法違反有罪を認めたが、バーナード・コレアリー弁護士は裁判で争う考えを明らかにした。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 東チモールは2002年にインドネシアからの独立を果たし、オーストラリアの資金で同国政府建物が建てられた。しかし、建物にはオーストラリア政府の諜報機関の盗聴器が仕掛けられており、独立後に始まった東チモール・オーストラリア間の海底ガス油田をめぐる境界線線引き交渉の際に、東チモール政府の閣議内容がすべてオーストラリア政府に筒抜けになっていた。

 交渉の結果、双方の中間線を主張する東チモールは、大陸棚基準を主張するオーストラリアに譲歩しなければならず、海底ガス油田は大幅にオーストラリアに有利になった。

 これを「証人K」が知ると、東チモール側の法律顧問をしていたコレアリー弁護士にその内容を伝えた。この行為が、オーストラリア政府から、国家諜報機関法第39条違反として告発されることになった。

 8月6日のACT最高裁で、元オーストラリア機密情報機関(ASIS)の諜報員、「証人K」の弁護士が、「依頼人は有罪を認める」と発言した。しかし、コレアリー弁護士は、2人にかけられている謀議容疑と闘う用意があると語った。

 裁判では国家機密が証言される可能性があるため、非公開裁判と決定された。この裁判は1年前に始まっていたが遅々として進んでいなかった。

 コレアリー弁護士は、「国家機密が薄汚い政治のリネンを覆い隠すものになっている。この裁判は、国家安全保障に必要とされる制度の正体だ。自分にかけられた容疑と闘う用意がある。自分はウロンゴンで育ち、泥投げで成長した。この裁判でも自分に投げられた泥が相手に跳ね返っていくことだろう。これは言論の自由裁判だ」と語っている。

 さらに、廷外の報道陣を前にして、「申し訳ないが、今話すことはできない。自分の火薬は乾かしておかなければならない。自分が国の法治を守って務めてきた法廷で被告席に座ることには心が重い」と語っている。

 東チモール政府建物内の盗聴が暴露された後、東チモール政府は、オーストラリア政府の違法行為を理由としてオーストラリア政府と交わした国境線協定の破棄をハーグの司法裁判所に提訴した。
■ソース
Witness K to plead guilty to breaching intelligence act as lawyer Bernard Collaery committed to trial

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