中国人富豪、NSW州労働党に10万ドル

証人は資料を残してICAC証言直前に自殺

 8月26日付ABC放送(電子版)は、腐敗摘発独立調査委員会(ICAC)の審理で、中国人不動産開発富豪、黄向墨氏がNSW州労働党幹部に10万ドルの政治献金をしていたとの証言がなされたことを伝えている。

 NSW州法は不動産業者の政治献金を禁じており、現在なら外国人の政治献金を規制する法律にも違反することになる。

 この審理では労働党の受け取った10万ドルの政治献金が$5,000単位の複数の政治献金として規制をすり抜けようとした可能性を追及し、6週間にわたって公聴会を開くことになっている。

 ICAC付きのスコット・ロバートソン弁護士は、2015年NSW州議会選挙の2週間前に労働党華僑友の会から労働党に政治献金が渡ったという通報が選挙管理委員会(AEC)に届けられたことを受けて調査が行われていると語った。

 審理では重要証人が、「2015年に黄氏が労働党本部を訪れ、当時のジェミー・クレメンツNSW州労働党書記長に現金で10万ドルを渡した」と述べている。

 黄氏のオーストラリア移民局交付のビザは2019年2月に取り消されている。

 さらに、ロバートソン氏は、「10万ドルの政治献金は$5,000の寄付20件として書類上処理されていたが、コンプライアンス監査の際に選挙管理委員会が不審を感じ、調査の原因になった。額面$5,000の寄付のほとんどが会場になったヘイマーケットの『エイト・レストラン』の従業員の他、レストラン経営者や不動産業者とつながりのある者の名義になっており、従業員のほとんどはその額の寄付をする経済力はないだろう」と語っている。

 また、NSW州労働党への違法献金をICACで証言する予定になっていた証人が予定の非公開審理の直前に自殺したことも明らかにされた。この証人、リアオ・クワンバオ氏はICACの審理で証言することになっていたが、妻やビジネス・パートナーに遺書を残して自殺しており、遺書には、労働党への政治献金に関わっただけでなく、自分の金を献金した。父親が中国で尋問を受けた後刑務所に入れられたことから、自分も懲役刑を言い渡されるのではないかとしている。

 また、ICAC調査委員に対して、カイラ・マーネインNSW州労働党書記長が、「アーネスト・ウォン元NSW州議会上院議員が自分に『黄氏がその夜の寄付金の出所だ』と語った」と証言している。
■ソース
Chinese billionaire Huang Xiangmo gave $100,000 to NSW Labor official, ICAC hears

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