「お父さんのところに送り返さないで」の願い空しく

親権争いで母親敗れ、子供は父親に殺害される

 キャンベラで母親が親権争いに敗れ、子供は「お父さんのところに送り返さないで」と懇願したが、その願いも空しく、法廷は子供の養育を父親に預けた。その後、子供は父親の暴力で死亡した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 2016年2月、グレアム・ディロン受刑者は暴力を繰り返し、自分の子供のブラディン・ディロンちゃん(9)を死なせた。グレアム・ディロンは殺人罪で41年の懲役を言い渡され、現在は服役中だが、その刑事裁判とは別にブラディン・ディロンちゃん死亡までの経緯をキャンベラ検視法廷が審理している。

 検視法廷では、グレアムがブラディンちゃんを何週間にもわたって暴行し続け、死なせたことが証言されている。また、法廷での母親は、「親権争いで負けたが、ブラディンは、お父さんのところに送り返さないでと懇願していた。最後にブラディンを見た時も身体の何か所にも傷があった」と証言している。

 ブラディンちゃんが亡くなる前の2,3か月の間、グレアムは折檻を隠すため、ブラディンちゃんを学校にもやらず、児童相談所職員にも会わせようとしなかった。

 母親の証言で、グレアムがきわめて暴力的な父親だったことが明らかにされた。親権争いでは母親はグレアムに$2,000を支払うことで子供と面会することが許されるだけだった。

 「ブラディンは顔にも傷を負っていたが、グレアムは子供にビーニー帽をかぶらせ、額の傷が見えないようにしていた。脚にもグレアムが蹴ったらしい傷があった」と証言している。

 また、「VIC州の裁判所でブラディンの養育権を求めたが、敗れた。父親の折檻を受けることになったことを知ったブラディンは石のようになり、父親に首を絞められたり、蹴られたり、怒鳴られることを訴えた」と証言している。

 母親はブラディンちゃんを身ごもっていた時期にもグレアムから殴られたり、首を絞められたりしたが、医者に行くことも許されなかったとも証言している。

 また、レベッカ・カラン検視官付きの弁護士が、母親のドラッグ歴について質問したが、母親は、「グレアムが自分を床に押しつけ、アイスを注射された。アイスをパイプで吸飲することもあったが、ブラディンのいるところでは決してやらなかった」と証言した。

 また、検視法廷では、ディロンの家族が3州の児童保護機関と関わっていたこと、またグレアムと母親の双方が互いにAVOを取っていたことなどが証言された。
■ソース
Canberra boy Bradyn Dillon begged not to be sent back into the care of father, who later killed him

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