「ICJ判決を尊重する」と日本政府

捕鯨、科学調査と認められず

 3月31日、オランダのハーグにある国際司法裁判所(ICJ)は、「日本の南氷洋での捕鯨は科学調査目的とは認められない。即時捕鯨停止を命ずる」判決を下した。

 これに対して、鶴岡公二日本政府代表は、国際司法裁判所の外で、「非常に残念だ」と感想を語り、さらに、「法治を重んじる国として、また、国際社会の責任ある一員として、日本は判決に従い、南氷洋捕鯨を停止する」と発言したことが報じられている。

 国際司法裁判所は国連の一機関であり、原則的に紛争当事国両国が同意の上で裁定を委ねることになっており、一方の当事者が相手当事者の同意なしに訴えることはできない。また、その性質上一審制で控訴はない。捕鯨訴訟も、オーストラリアが求め、日本がICJに持ち込むことを応じたために可能になった。オーストラリアではそのことを理解していない人は多いが、これは政党や活動家がさもオーストラリアが一方的にICJに提訴できるかのように宣伝してきたためで、政治家や活動家の発言よりも法学者などの説明を読まない限り、正しい事実はつかめない。

 来週、トニー・アボット連邦首相が訪日することになっており、ICJの判決が日豪両国の関係に波乱を引き起こすのではないかとの質問に対して、ジョージ・ブランディス法務長官は、「捕鯨裁判は両国の友好関係では一つの些細な問題に過ぎない。両国の自由貿易交渉には何の影響も考えられない」と語った。

 オーストラリア国立大学(ANU)のドン・ロスウエル国際法教授は、「判決は予想以上にオーストラリアの主張を認めるものだ。ただし、国際捕鯨委員会(IWC)の条約の科学調査捕鯨条項は依然存在しており、ICJはこの条項解釈に一定のガイドラインを与えている」と分析している。(NP)

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