エジプト大審院、グレステ再審を命じる

保釈は却下されたが釈放にも希望

 ABC放送の報道によると、エジプトの政変を取材報道していたアルジャジーラ社のオーストラリア人ジャーナリスト、ピーター・グレステと同僚のモハメド・ファーミー、バハー・モハメドの3氏が、結社を禁止されたムスリム同胞団に協力したや虚偽の報道をしたなどの容疑で有罪判決を受けて実刑判決を受けていたが、このほど、エジプト大審院で再審命令が出された。

 3人の弁護を引き受けている弁護団が大審院で休廷前に陳述書を提出し、休廷後に一審判決を停止し、再審する命令が出された。審理には3人の被告人は出廷しておらず、保釈も認められなかった。グレステ氏の弁護人、アムル・アルデーブ弁護士は、「保釈許可は再審法廷だけが出せることになっている」と説明している。大審院は、再審、新判決、無罪判決のいずれかを出すことができる。

 3人は2013年12月29日以来投獄されており、グレステ氏は、エジプトの名誉を毀損した、禁止されているイスラム教主義者団体を支援したとの容疑で有罪判決を受け、7年の懲役を言い渡されたため、世界中から政治的判決の非難と大統領恩赦を求める声が挙がっていた。

 大審院の審理に駆けつけていたグレステ氏の両親、ロイスさんとジュリスさんは、「信じられない。ショックだ。期待していた判決とは大違いだ」などの言葉をもらしている。しかし、駐カイロ豪大使のボブ・バウカー博士は、「大審院で判決の見直し命令が出ることは予想していたが、全面的な再審になるとは思わなかった。大審院で再審の命令が出たことは一審に問題があったことを認めるもので、希望がある。ただし、裁判が長引く可能性もある。この裁判は国際的にも微妙なものであり、政府が再審を早めることを命じるのではないかと思う」と分析している。

 しかし、ジェフリー・ロバートソンQCは、「この判断は最悪の結果だ。3人はまったくの無実だ。判決文の翻訳を読んだが、どこにも3人が虚偽の報道をした証拠が出されていない。まっとうな裁判官なら3人を無罪としているはずだ。オーストラリア政府が言論の自由を心底信じるなら、エジプト政府にもっと強く働きかけるべきだ」と発言している。
■ソース
Peter Greste: Appeals court in Egypt orders retrial in case of Australian journalist

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