家庭内暴力被害女性に執行猶予

長年の虐待の末に元パートナー刺殺

 長年パートナーに虐待され続けた女性が虐待加害者の元パートナーを刺し殺した事件の裁判で女性は故殺で有罪を言い渡されていたが、3月6日には判事が執行猶予付きの実刑を言い渡した。

 同日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 ジェシカ・シルバ被告人(24)は2012年5月にシドニー南部マリックビルの両親宅前の通りでジェームズ・ポーキングホーン被害者(当時28)を繰り返し刺して死なせた。同被告人は2014年12月に有罪の評決を受けていた。

 同被告人は被害者と一児をもうけているが、長年にわたり被害者の虐待を受けており、事件の2か月前に両親宅に戻っていた。母の日、被告人は、ドラッグで酩酊した被害者と話した後でヒステリー状態になり、父親に、「被害者が自分を殺しに来るつもりだ」と語っている。被害者は事件前の1週間、ドラッグのアイス漬けになっていた。被害者は、被告人の両親の自宅を訪れると出てきた被告人の顔を殴り、被告人が被害者を繰り返し刺して殺害した。

 被害者はドラッグ密売人だった容疑も挙がっているが、クリフトン・ホーベン判事は、「被告人は長年にわたり被害者から暴力と虐待を受けて来た。故殺で執行猶予付きの実刑判決はごく異例な事情があった場合に限る。この事件はその異例な事情があてはまる事件だ。被告人には前科もなく、良き母親でもあった。行為も正当防衛が成り立つ上に悔悛の情も強い」と主文を朗読、執行猶予を言い渡した。そのため、シルバ被告人は再び犯罪を犯さない限り収監されることはない。

 廷外ではアダム・ホウダ弁護士がシルバ元被告人に代わって、「私の依頼主は長年にわたり、極端な身体と言葉と心理の全面にわたって虐待を受けて来た。そのことを考えれば今日の判決は妥当なものといえる。これからは心の傷を癒すことに向かう」と発言した。
■ソース
Jessica Silva given two-year suspended sentence for manslaughter of James Polkinghorne

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