民間カレッジでドロップアウト率が上昇

政府助成金受けながら経営者放置

 国内の民間職業訓練カレッジが総額で億単位の政府助成金を受け取っていながら、資格を取得する卒業生が極端に少ないことが問題になっている。現トニー・アボット保守連合政権は、教育予算の対象を民間カレッジにまで広げる政策を取った。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 教育訓練省のまとめた数字によると、ある大手民間カレッジの場合、政府助成金の対象になっているディプロマ・コースで入学から2年以内にディプロマを取得した学生は10%程度だった。

 これは、国内15箇所にキャンパスを持つキャリアーズ・オーストラリアの例で、2012年に入学した2762人のうち、2014年に卒業できたものは300人だった。この学校法人は、低社会経済階層地区で戸別訪問セールスマンを使い、無料ラップトップ進呈で入学者を募った。また、セールスは貧困世帯出身者をニセの入学試験で偽装入学させたとの疑惑も挙がっている。

 また、NSW、VIC、QLD州で経営しているエボッカ・カレッジの場合、2012年の2460人の入学生のうち、2年後に卒業したのは550人だった。同校は、ビジネス、情報工学、美容、観光などのコースを開いており、通常は1年半で卒業できことになっている。また、過去2年間にVET FEE-HELPで4億ドルを政府から受け取っており、民間カレッジでは最高額。VET FEE-HELPは学費ローン制度だが、2012年には3億2,500万ドルだったものが2014年には15億ドルと、予測の2倍に達している。

 政府与党は、「政府は、生徒が正当な動機で入学するよう制度を改正してきた」と語っているが、野党労働党は、「大勢の生徒が高額の借金を背負った上に何の資格も取れず、何の利益も受けないという状況になることをおそれている」として、学費ローン制度の対象を民間カレッジまで広げたことが悪用されていると警告を発している。

 ほとんどすべてが国立になっている大学の場合、地方大学ではドロップアウト率が30%程度に達することもあるが、エリート大学では5%程度にしかならない。
■ソース
Private colleges with high drop-out rates getting millions in subsidies

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