急速に減り続けるオージーの「仮病」

ただし、理由づけは相変わらず健在

 かつてオーストラリア特有の現象とも言われた「仮病(Sickie)」が近年めざましく減り続けているとの調査結果が発表された。ただし、病欠の様々な理由づけは変わっていないとも。

 「Great Aussie Sickie」とも呼ばれる仮病は、メルボルン・カップの翌日など飲み過ぎて仕事に行くのが面倒くさいという時などに発揮されていた。このような突然の欠勤が労働者1人あたり年間8.6日になっており、過去7年の最低水準になっている。経営者、管理職を対象にしたこの調査によれば、法律や企業の規則を利用した様々な「理由づけ」は相変わらず健在と考えられている。そのため、2015年度には病欠などの欠勤による生産の損失は労働者一人あたり年間平均$2984にものぼっている。

 この調査は、Direct Health Solutions社が、政府機関、民間企業など合計22万人を雇う97団体を対象に実施したもので、オーストラリア全国でみた場合、賃金、生産性の損失総額は325億ドルにものぼる。同社の調査によれば、「労働者は、ストレス、不安症、憂鬱症などの理由で欠勤しているが、現在最大の欠勤理由は、子供、パートナー、両親その他の家族構成員の介護をする「介護欠勤」で、理由の内訳では70%に達している。また、突然の病気は65%、仮病と思われる場合が45%、精神的不調が22%となっている。

 同社では、介護欠勤の場合には経営者も診断書などの提出を要求しづらいことから、本人の意思による欠勤の口実になっているとみている。また、突然の欠勤は減る傾向にあるが、回答者の65%が、「様々な理由による欠勤が保障されているから、欠勤しなければ損」という職場風土が欠勤日数を押し上げているとみている。

 一方、豪労働評議会(ACTU)のジェド・カーニー議長は、「一部の労働者は休みすぎだろうが、有給病気休暇そのものは法律に定められた労働条件であり、経済的な犠牲を払うことなく労働者自身や家族の健康を維持するために不可欠な制度だ」と経営者らの回答に反論している。
■ソース
The Great Aussie Sickie falls out of favour, but entitlement culture remains: bosses

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