棉花農場、記録的な不作

水不足に加え、殺虫剤のダメージ

 QLD州ダーリング・ダウンズからNSW州北西部までの棉花農場でいずれも棉花の成長が悪く、花が咲いてもほとんど実らない状態になっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 原因として水不足に加え、散布した霧状の殺虫剤が風に乗って漂ってきたために棉花の成長が抑えられ、葉もしなびたとされている。また、QLD州南部からNSW州北西部にまで広がっており、いずれも棉花に同じ被害が出ており、コットン・オーストラリアでは、全国の棉花の20%が被害を受けたと発表している。

 殺虫剤の問題は、誤ってフェノキシー24Dという殺虫剤が散布され、その殺虫剤が風に乗って10km以上も漂い流れてきたとされている。また、例年を上回る降水量のために雑草がはびこり、農家が殺虫剤散布量を普段より増やす結果になっている。そのため、国内棉花農場はいずれも24Dの被害を受けており、地域によっては棉花への影響が深刻になっている。

 農学者のカトリーナ・マレー氏は、NSW州北西部ナラブライ付近で親から受け継いだ棉花農場を経営しているが、農場経営のあらゆる面でコンサルタントも手がけている。マレー氏は、「ある農家は53年間棉花を栽培してきたが、今年は24Dの被害が過去最悪だと語っている。かなり困窮している農家も多いが、今年のこの不作は弱り目にたたり目になっている」と語っている。

 また、コットン・オーストラリアでは、少なくとも6万ヘクタールが被害を受けている。経済的な損害額は2,000万ドルに上るだろうし、今年のシーズンはまだ半分過ぎただけだと語っている。

 また、「今年24D噴霧が多量に風に乗って流れてきたのは棉花農場に近い穀物農場が原因ではないかと考えられる。これはかなり遠くから流れてきたものであり、隣の農場から流れてきたものでないことは明らかだ」と語っている。

 農薬散布の噴霧が風に乗って漂い、他の作物に被害を及ぼす例はリョクトウやブドウでも農家が被害を報告している。また、穀物栽培農家全国団体では殺虫剤を散布する時には薬剤の種類や気象条件に十分警戒するよう呼びかけている。
■ソース
Cotton farmers battle one of the worst cropping seasons on record after pesticide damage

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