欧州、豪産蜂蜜に有害成分と主張

国内養蜂業者は毒性を否定

 海外の研究者が、「オーストラリア産蜂蜜にはがんなどを引き起こす天然毒素の含有量がもっとも高い」と発表しており、これに対して、国内養蜂業者団体は、「調査報告は含有量を誇張」と反論している。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 科学論文誌「Food Additives and Contaminants」に掲載された研究報告として、「蜂蜜はオーストラリアの緩やかな食品安全基準には適合しているが、豪産蜂蜜は5商品を残してすべて欧州食品衛生局が安全ないし許容範囲とする量を超える有毒物質が混入していたとしている。

 オーストラリア食品基準は、パターソンズ・カース(エキウム・プランタギネウム)やファイアウィード(ヤナギラン)などの有毒植物を人間の食用に宛てることを禁止している。これらの植物にはピロリジジン・アルカロイドと呼ばれる様々な有毒化合物が含まれており、肝がんなどを引き起こす可能性がある。しかし、オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)では、これらの禁止植物からの蜂蜜でも他の植物の蜂蜜と混ぜて薄めれば使用が認められている。

 2015年10月にはドイツの研究機関が、低量のピロリジジン・アルカロイド摂取で肺疾患、がんをひき起こす遺伝子突然変異の可能性を突き止めている。また、オーストラリアのジョン・エドガー博士は、「蜂蜜、茶、サラダ、小麦粉、乳製品、ハーブ製品などのピロリジジン・アルカロイド混入量を減らすだけでも世界中でがん患者を減らすことができるはず」としている。

 ヨーロッパのピロリジジン・アルカロイド許容摂取量は、体重1kgあたりの1日0.007マイクログラムとしているが、オーストラリアでは許容摂取量を体重1kgあたり1日1マイクログラムとしている。また、オーストラリアのようにピロリジジン・アルカロイド混入の可能性のある植物の蜂蜜を他の植物の蜂蜜と混ぜれば人間の食用として認められことに対してヨーロッパでは批判も出ている。

 このような動きに対して、オーストラリア蜜蜂業者協会では、「農地の雑草を蜜源とする蜂蜜は、現代農業技術のため、過去10年で大幅に減っている。国内ではパターソンズ・カースの蜂蜜が商業量で生産されていることはない。また、低量のアルカロイドが混入した蜂蜜の消費で発病などを見たケースはない。国産蜂蜜の消費者は今後も引き続き国産蜂蜜の質を楽しんでもらいたい」と発表している。
■ソース
Australian honey could be making us sick

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