「フレッド・ホロウズを5ドル札肖像に」

未亡人らの請願署名運動始まる

 ニュージーランド出身の眼科医で、オーストラリア先住民族の眼病治療から始まり、世界の貧しい国の人々に格安で人工角膜移植を唱えたフレッド・ホロウズは1993年2月10日に腎がんで亡くなったが、今でも国民的英雄として称えられている。明日のオーストラリア・デーに合わせて、オリンピック金メダリストのキャシー・フリーマン、フレッド・ホロウズ未亡人のギャビ・ホロウズ、ボブ・ホーク元連邦首相らが、「5ドル・プラスチック貨幣の肖像にフレッド・ホロウズを」の請願署名運動を始めた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ホロウズ氏は、先進国内で作れば何百ドルもする人工角膜を発展途上国で作ることでその国の白内障などで視力を失った人々に格安で提供できるとして、オーストラリアなど富裕な先進国での寄付を募り、人工角膜製造設備そのものを発展途上国に寄付するとともに地元眼科医と協力して人工角膜移植手術を行う運動を進めてきた。死後23年を経ても、財団がその遺志を受け継ぎ、これまでに200万人を超える人々の視力を回復してきた。「フレッドを5ドル・プラスチック貨幣の肖像に」の運動は、その偉業を称えるだけでなく、国民にその精神を伝えることを目的にしている。

 財団のブライアン・ドゥーランCEOは、「現在の肖像はいずれもオーストラリアや海外で偉業を成し遂げた人々だ。しかし、フレッドは実際に世界中の何百万という人々の人生に貢献してきた」と語っている。

 1967年のドル・セント通貨単位初代の5ドル札はジョセフ・バンクスとキャロリン・チザム、1984年からは表にエリザベスII世の肖像が描かれている。さらに1992年には材質が紙からプラスチックの一種、マイラー・フィルムに変わった。また、裏には1927年開院した旧連邦議事堂と1988年開院の新連邦議事堂が描かれている。ドゥーランCEOは、「この請願署名運動はエリザベスII世の肖像を取り除くことを目的としたものではない。現在、2つの議事堂が描かれているところにフレッドの肖像を載せることを求めているだけだ。フレッドのようなオーストラリアの偉人を肖像に選ぶことはまったくふさわしいことと思う。

 ジャーナリストのレイ・マーチンも、かつてホロウズ財団の募金に「フレッドに5ドルを」のスローガンを掲げたことを披露し、「今度は『フレッドを5ドルに』をスローガンにするのが適切と思う」と語っている。
■ソース
Petition to put Fred Hollows on five dollar note backed by high-profile Australians

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