下水道を詰まらせるウェット・ワイプの塊

7m1,050kgをクレーンと手で取り除く

 ロンドンでバス・サイズのウェット・ワイプと脂肪の塊が下水道から掘り出されて話題になったことがある。家庭の料理から出る脂肪分は下水管内で塊になる。その上に水に溶けないウェット・ワイプをトイレに流す人が跡を絶たない。コレステロールのような脂肪の塊とそれにこびりついたウェット・ワイプが血管ならぬ下水道を詰まらせる事故は各地で起きている。この塊は「脂肪の氷山」という意味で「ファットバーグ」と呼ばれている。NSW州ニューカッスルに近い、レーク・マコーリー沿岸の町で重量1トンのファットバーグがクレーンで引き出された。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 エリーバナの町のハンター・ウォーター下水道から掘り出されたファットバーグの写真をハンター水道公社がソーシャル・メディアを通して公開した。同公社のニック・カイザー氏は、「ウェット・ワイプは世界中で使用量が増えている。しかも、手洗いの後、清潔感を味わえる上にそのままトイレに流せるという触れ込みで宣伝されているが、これが世界的に問題になっている」と語っている。実際にはウェット・ワイプが下水道の中で溶けないまま次第に積み重なり、問題を起こす。エリーバナの場合もこのウェット・ワイプが詰まり、下水道ポンプ場でポンプが故障した。このファットバーグは1トンにもなり、取り除くのに4時間かかった。作業員がクレーンを使って長さ7m、重量750kgのファットバーグを吊り上げたが、残り300kgは作業員が手を使ってバケツで取り除かなければならなかった。このファットバーグは一旦資材置き場に運んで洗った上で地元の塵芥処理場に運んで廃棄処分した。

 カイザー氏は、「トイレに流せると宣伝しているがまったくウソだ。トイレに流せるのは3P、ピー、ペーパー、プーだけだ。残念ながら、何がトイレに流せるかについては実際的な基準がない。水洗のボタンを押せばウェット・ワイプは見えなくなるが、トイレット・ペーパーのように分解するわけではない。たとえ、下水道を詰まらせなくても、汚水処理場まで流れていって、そこで漉し取られ、埋立地に行くだけだ」と語っている。

 QLD州都市公共事業部は、このウェット・ワイプが下水を詰まらせるために下水道当局は莫大な出費をしなければならない。そのため、消費者にウェット・ワイプを流さないよう呼びかけ続けているが、相変わらずトイレに流す人が増える一方で、毎年120トンのウェット・ワイプを取り除いていると語っている。
■ソース
Wet wipes blockage weighing a tonne pulled out of sewer pipe near Newcastle

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