ソーラー・パネル電力買い取り特別価格制度廃止に

高く買い、安く売る電力会社の逆ざや今年限りで終了

 各州でソーラー・パネル普及促進を図り、世帯がソーラー・パネルの発電した電気を電力送配電網に戻す場合、政府の補助により、電力会社が電気を高く買い、通常価格で売る逆ざや制度を導入した。一時期は通常価格の3倍で買い上げることもあったが、次第に値下がりしてきた。しかし、その逆ざや制度を2016年いっぱいで廃止する計画が発表された。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この逆ざや制度を利用し、ソーラー・パネルを設置した世帯はNSW州だけでも146,000世帯にのぼり、逆ざや制度廃止で年間$1,500程度の電力使用料増加になる。また、消費者世帯によっては年間$4,000程度の電力使用料増加になる。

 また、NSW、SA、VIC3州で2016年9月から2017年1月にかけて逆ざや制度が廃止されていくと275,000世帯が大幅な電力料金上昇になる。特にNSW州の消費者の打撃がもっとも大きい。

 試算した「Alternative Technology Association」という団体のダミエン・モイス氏は、単位電力あたりの買い上げ価格が大きい世帯はソーラー・パネルの価格も高かった時期に設置している。比較的小さなパネルでも年間$1,000程度の出費増になる。大型のパネルなら$2,000から$4,000程度にもなる。NSW州の逆ざやは大きかったから、廃止されれば大きく跳ね上がることになる」と語っている。

 その時には、電力買い取り価格はkWhあたりで5.5セントから7.2セントになる。また、VIC州ではkWhあたり25セントの買い取り価格が5セントに下がり、SA州では16セントから6.8セントに下がる。

 また、非営利団体「Solar Citizens」のリース・ターナー氏は、「もっとも打撃を受けるのは早くにソーラー・パネルを取り付けた、高齢の電気料金に敏感な人々でおおむね農村地域や郊外遠方に住んでおり、収入は大きくない。国内全体の電力市場の見直しが必要だろう」と語っている。

 報告書は、「まだ蓄電池は高すぎて、おそらく元が取れない。むしろ、スマート・メーターを設置し、大電力消費機器は昼間のソーラー・パネルの電力で動かすようにすること、電力企業各社の料金体系を調べ、もっとも安い会社を選ぶこと、昼間、ガスの代わりにソーラー・パネルの電力で湯沸かしなどの機器を働かせることなどを挙げている。
■ソース
Solar power: Bill shock looms as lucrative tariffs roll back, advocates warn

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