高齢者が住宅市場独占し、持ち家の夢ますます遠のく

若年勤労者層の持ち家率さらに下がり続ける

 現在の若い世代は初めて前世代よりも所得が低くなり、持ち家率が下がるだけでなく生活水準も下がることが予想され、住宅ローン滞納率が上昇するかたわら、賃貸物件空き室率が跳ね上がるなど、世界有数の豊かな国、オーストラリアにも寒風が吹いている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 過去15年、毎年17,000人を対象に実施した調査結果を分析した「Household, Income and Labour Dynamics in Australia Report (HILDA、全国世帯、所得、労働動態報告)」によると、持ち家率は下がり続け、間もなく、家持ちは成人の半数に満たなくなると予想されている。

 HILDAをまとめたロジャー・ウィルキンズ教授はメルボルン大学で経済学を教えており、「この調査は、国民生活が1年ごとにどのように変化していくかをはっきりと見せてくれる。今年、目立つのは持ち家率が下がり続けることだ。一方で、住宅価格は2001年比較で90%以上も値上がりしている。65歳以上のカップルは持ち家率がもっとも高いだけでなく、自分の住む住宅以外に住宅不動産に投資している率も高い。その投資物件の急激な値上がりで恩恵を受けている。2002年以来でその人達の資産は60%以上も成長している」と述べている。

 HILDA調査は、住宅は問題の一部に過ぎないことを示しており、過去10年間に何らかの福祉に頼ったことのある人は回答者の3分の2を超え、4歳未満の幼児の77%は歯科医の検診を受けたことがない。また、もっとも豊かなのは65歳を超える夫婦だということも明らかになっている。

 全豪歯科医師会のリック・オリーブ会長は、「憂慮すべき調査結果だ。これまでの調査とも一致している。5歳児の48%、6歳児の56%が乳歯や永久歯にう歯があるというのも当然の結果だ」と語っている。

 しかも、デイケア費、託児所費は2001年以来110%上昇しており、住居費の上に子供がいれば託児所費と歯科治療費が乗ってくることになる。
■ソース
Home-owning dream slipping away as over-65s cash in on property market: survey

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