苦情で降ろされたオーストラリア・デー看板再掲示運動

ヒジャブ姿でオーストラリア国旗持つ少女2人の姿

 野外大型看板会社QMSは空き看板に広告募集掲示の一つとしてイスラム教徒、ムスリムの頭を覆う衣装、ヒジャブを着け、オーストラリア国旗を持って祝う2人の少女の写真を掲示したが、会社に苦情ばかりか脅迫も入り、会社は社員や看板掲示設備の安全を考え、写真の掲示を降ろした。

 これに憤慨した市民の間から降ろされた看板写真を再掲示するための広告費用をクラウドで募集し始めた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 1月17日、VIC州政府のロビン・スコット多文化問題相は、「会社にいくつも苦情が電話が入り、そのいくつかは罵声を浴びせるものや脅迫めいたものだった」と発表している。

 そこで、広告代理店キャンペーン・エッジのディー・マディガン創作部長は、ヒジャブを着けた少女2人を他のキャンペーンで登場させるため、一般からオンラインで資金を集める「クラウド・ファンディング」で「ゴー・ファンド・ミー」を始めた。目標は新聞の全面広告と屋外大型看板だとしている。また、その目的は、「オーストラリア人の大部分はそういうろくでもない民族差別主義者ではないことを示すため」としている。

 また、「非常に腹が立つ。2人の少女はオーストラリア・デーを祝おうとしているのに。差別主義者はムスリムがオーストラリア社会に同化しないと文句をいう癖に、ムスリムがオーストラリア・デーを祝おうとするとまた文句をつける」と語っている。

 キャンペーン目標は5万ドルだったが数時間で目標に達したため、そのまま10万ドルに増額した。マディガンさんは、「すべての都市に野立て広告を出すだけの資金が集まった。このまま続ける」と語っている。

 VIC州多文化委員会のヘレン・カパロス委員長は、「民族差別は何度も繰り返して起きているが、今見ているイスラム教に対する差別はこれまでとは違っている。このようなキャンペーンは継続していかなければならない」と語っている。また、「極右団体は看板降ろしが勝利だと思っているだろうけれど、ほんとはまったく逆だ。社会一般がこのような差別に対して声を大きくし、極右団体に反対するきっかけになるだけだ」と語っている。
■ソース
Crowdfunding raises $50k for new Australia Day ad campaign featuring girls in hijabs

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