元連邦警察長官ら、ドラッグの一部合法化を提唱

「厳罰主義では解決しない違法薬物問題」

 違法薬物関連死に対する調査の報告書が発表され、その中で国内の違法薬物使用については禁止解除や薬物依存を医療対象と考えるよう勧告している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 また、過去の警察長官、矯正局長、最高裁判事、検事長らもこの勧告案を支持している。

 「Australia21」報告書は、5年間に3回目の報告書で、「国内では年間8万件を越える逮捕件数があるが、薬物中毒による疾患、傷害、犯罪、社会コストは増える一方」としている。

 勧告の主な内容として、違法薬物使用禁止を解除し、罰則をすべて廃止する。現在、キングス・クロスに1箇所あるだけの「医療専門家観察下の注射施設」を増やす。現在の「黒市場」に対して、適正な規制を受ける「白市場」にする。薬物常習者のための医療・福祉体制を改善する。特に農村・過疎部での体制の改善が必要。薬物害最小化を改善する、などが挙げられている。

 ミック・パーマー元連邦警察長官は、「現役時代には薬物使用者のことを考えるヒマはなかった。引退して以来、薬物使用の現場に触れてきた結果、法的取締だけでは問題を解決できない。様々なアプローチが必要だ」と語っている。

 3月20日、ジェフ・ケネット元VIC州首相とボブ・カー元NSW州首相が「ドラッグに対してもっと効果的かつ安全に取り組めないか?」と題した報告書を発表、ケネット氏は、「長年誰もがその存在を知りながらますます悪化していく問題に光を当てた。方向を変えて取り組もうと考える勇気を持った政治家はいないのか。ドラッグ問題を一挙に解決できる魔法の杖はないが、昔のやり方に効果がないなら、新しいやり方で取り組まなければならない」と語っている。

 報告書では、ミュージック・イベントにおいて、薬物所持者を検挙するのではなく、所持する薬物の品質を検査し、危険な不純物があれば警告することで人命を守ることを勧告している。
■ソース
Former top cops want ‘white market’ in illicit drugs, decriminalisation, more injecting rooms

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