キングス・クロス最古のカフェが65年の歴史に幕

ロック・アウト法でさびれる「クロス」、客足も遠のき

 キングス・クロスはヒッピー文化、ベトナム戦争の米兵、建築労働組合が町並み保存のために高層建築再開発をボイコットしたグリーン・バン、その渦中でナイトクラブ・ギャングに殺害されたファニータ・ニールセンなどシドニーの様々な歴史を経て常にもっとも賑わうナイトライフ・スポットだった。そのキングス・クロスで1952年以来営業を続けてきた、「クロス最古」のカフェ、「ピッコロ・バー」が永久に扉を閉じることになった。

 commercialrealestate(電子版)が伝えている。

 1964年に29歳でピッコロ・バーのバリスタを始めたビットリオ・ビアンキさん(82)は、「さびしいことだが、今のクロスはすっかり静かになってしまった。ロックアウト法とカフェの内外での喫煙を禁止したことですっかりさびれてしまった。政治家はキングス・クロスを葬ってしまった」と語っている。

 ロズリン・ストリートにあるピッコロ・カフェにはかつてはゴフ・ウィットラムからマルコム・タンブルまでの歴代の連邦首相、メル・ギブソンやジュディ・デービス、ジェレミー・アイアンズ、リチャード・グラント、ジェフリー・ラッシュ、ジャック・トンプソンら映画俳優、ピーター・アレン、ダニー・ラ・ルー、レス・ガールズら歌手、マリアンヌ・フェイスフル、ジェフ・バクリー、ボーイ・ジョージ、レッド・ホット・チリ・ペパーズ、ブレット・ホワイトリー、ドロシー・ヒューエット、それにファニータ・ニールセンもこの店にやって来た。

 ビアンキさんは、「昔は24時間開いていたものだ。うちに帰りたくない人達がこの店にやって来た。ジュークボックスもあっていつでも活気にあふれていたものだが、今はドードーのように死に絶えた」と語っている。

 現在、店は誰か引き継いでカフェを運営してくれる人を待っている。ここに最初にカフェができたのは1940年代で、1952年に「ピッコロ・バー」になった。しかし、2014年にビアンキさんは心臓発作で倒れ、トリプル・バイパス手術の後、膀胱がんに見舞われた。今は義理の姪、ティナ・ニュートン=カラさんが店を取り仕切っているが、今が潮時と語っている。
■ソース
Kings Cross’s oldest cafe Piccolo Bar closes after 65 years

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