「耐性黄色ブドウ球菌の感染源いまや病院外に」

研究で多剤耐性細菌の広がりが懸念される

 ほとんどの抗生物質に耐性を持つ黄色ブドウ球菌(golden staph)の感染源はこれまで病院内とされてきたが、最近の研究で今や感染の機会は病院よりも一般社会の方が多いと判明した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 病院内での多剤耐性黄色ブドウ球菌感染が減った理由として病院内の感染防止措置の普及や抗生物質使用の抑制などがある。一方で抗生物質処方の見直しや患者の感染の監視などが求められている。

 ハンター・ニューイングランド地域保健局の伝染病対策担当ジョン・ファーガソン博士は、「一般社会でも耐性菌の感染は公衆衛生の見地からも重大だ。皮膚や血液を多剤耐性黄色ブドウ球菌に感染している患者の来院が増えている。ハンター・ニューイングランド地域のMRSAについては以前から懸念していたが、一般社会での多剤耐性黄色ブドウ球菌感染発生率の調査が間もなく完了する」と語っている。

 ファーガソン博士やオーストラリア国立大学(ANU)の研究者は、2008年から2014年までのこの地域の感染患者の何万件にものぼる病理サンプルを分析した。その結果、耐性菌が見つかったサンプルの60%の患者はサンプル採取以前にはしばらく公立病院に来たことがなかった。「60%の患者は医療機関で感染したとは考えられないから一般社会で耐性菌が蔓延し始めている徴候だ。

 しかも、その研究では、耐性菌感染率が異常に高かったのは40歳前、先住民族、高齢者施設住人となっており、ファーガソン博士は、「海外のデータでは、一般社会で処方箋などによる抗生物質服用が疑われている。また、家庭内、施設内、スポーツ・チーム内で人から人に伝染するようだ」と分析している。

 また、対策として抗生物質処方をさらに抑えることが必要だとしている。
■ソース
Golden staph: Drug-resistant infections now more likely outside of hospitals, research suggests

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