2019年10月からウルル登山全面禁止

先住民族は1985年以来観光客に自粛を訴え

 オーストラリアの奥地にある巨大な砂岩の岩山、ウルルは地元先住民族の聖地であり、連邦政府から返還を受けると同時に長期貸借という形で国立公園局などの管理下に移った。それ以降、禁止こそしなかったもののウルルの伝統的所有者先住民族グループは、観光客に「先住民族の文化を尊重し、ウルル登山を自粛するよう」求めるにとどめてきた。

 11月1日、2019年10月よりウルル登山が全面禁止になる。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ウルル・カタジュタ国立公園運営委員会の全会一致で決定された。

 連邦法では連邦指定地内で指定通行路以外の場所に立ち入ると高い罰金が科せられる。また、国立公園局運営委員会は岩山の通行路をすべて廃止し、登山を禁止することができる。また、具体的な措置としては現在備え付けられている鎖などの設備を全て撤去し、事実上登山を困難にすることが考えられる。また、北部準州法制に基づき、ウルルを含めた聖地は特別な保護を受けており、聖地法の重大な違反では6万ドルを超える科料や2年の懲役が科せられることもある。

 この運営委員会は先住民族代表8人と国立公園局代表3人で構成されており、ウルル・カタジュタの伝統的所有者アナング・コミュニティと協議の結果、コミュニティが圧倒的に登山禁止を支持しており、今回の登山禁止に踏み切った。

 アナングの長老で運営委員会の委員長を務めるサミー・ウィルソン氏は、「ウルルは文化的に大きな意味があり、テーマ・パークではない。観光業界や政府にはウルルの公開を続けるべきだとの意見もあるが、彼等の法律はこの大地のものではない」と語っている。

ウルルでは登山客がゴミを捨てたり、排泄物で汚す、裸になって写真を撮り、ソーシャル・メディアで公開する、ふざけていて岩の割れ目に転落するなど聖地を汚す行為が目に余るとの抗議が何度も出されていた。

 ウルル登山禁止は、ウルルが伝統的所有者に返還されてから34年目にあたる2019年10月26日より発効する。
■ソース
Uluru climbs banned from October 2019 after unanimous board decision to ‘close the playground’

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