豪社会の陰で留学生、バックパッカーの労働搾取

法定最低賃金の半分以下も明細書なしも

 これまでにも農場やコンビニエンス・ストアで留学生やバックパッカー旅行者の悪質な労働搾取が問題になったことがあるが、シドニー工科大学(UTS)研究者の調査で法定最低賃金の半分にもならない額の賃金で働かせたり、賃金の半分を現金で返金させたりの違法行為が産業部門を問わず大々的に行われていることが明らかにされている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 特にホスピタリティー、清掃、果実農場の労働で違法低賃金が常習化しており、たとえば留学生の約4分の1、バックパッカーの3分の1が時間賃金$12未満で働いていたが、この額は法定最低賃金の半分である。

 UTSのローリー・バーグ氏は、「留学生と移民が最下層民として置き去りにされている。私達は全国で4000人以上から直接体験を聞き取りした。その結果、わが国には膨大な沈黙する最下層臨時労働者があることが明らかにされた。

 メルボルンのマックス・ホワイターさんは2016年にオーストラリアをバックパックで旅行し、途中で果実摘みの仕事もしたが、時間給$13から$15で働いている人々を見てショックを受けた。NSW州でリンゴ摘みをした時は450kgのカゴで$35がいいところだった。2人で働いてカゴをいっぱいにするのに2時間から3時間かかる。それでも$35程度しかもらえない」と証言している。

 移民労働者の利益を防衛する団体、Democracy in Colourのティム・ロー・サード会長は、「この国の最低賃金は驚くほど低い。現在の法律をもっと労働者に有利な方向に変えるべきだ。バックパッカーや留学生が雇用主から盗めば解雇され、刑務所に送られ、ビザも取りけされる。ところが雇用主が労働者から盗んでも、しかも常習的に盗んでいても、その犯罪がばれた場合にだけ盗んだ金を払い戻すだけで何の処罰も受けない。なんとばかげたこと。これが公正と言えるだろうか? 賃金窃取を犯罪としなければならないし、盗みとして処罰の対象にしなければならない」と述べている。

 Fair Workオンブズマンも、労働搾取を訴えやすくすること、ビザ滞在者が労働搾取を訴えてもビザを取り消されない法的保証を確保するよう要求している。
■ソース
‘Silent underclass’ of international students, backpackers underpaid, study finds

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