「地下水の化学消火剤は健康に影響なし」と国防省

「地元酪農産物は食べない方がよろしい」と専門家

 NSW州のニューカッスルや北部準州で国防軍が過去に化学消火剤として使っていたフッ素系界面活性剤グループ、PFASが地面に浸透し、基地周辺の土壌や地下水を汚染している問題が広まっているが、QLD州ブリスベンの西方、ダーリング・ダウンズの豊穣な農業地帯でもPFAS地下水汚染が問題になっている。

 12月6日、国防省は、オーキー地区で住民との話し合いを開き、オーキー陸軍航空基地で過去に化学消火剤として使い、土壌や地下水に浸透しているPFASについて、「健康に影響は考えられない」と語った。

 しかし、技術専門家は、「汚染地域の産物は人間の食用には適さない」と発言している。

 オーキー地区住民約480人は、地下水汚染のために所有する不動産の価格が下落したとして、総額2億ドルの損害賠償集団訴訟を行っている。

 国防省の依頼で、地域の地下水、土壌、血液などの検査結果を分析していたAECOM社が健康環境報告書を作成、オーキー地区住民に手渡した。

 国防省の依頼ではあったが、中立機関として分析を請け負ったAECOM社の分析担当者は、「汚染地域付近に住む住民は自家製の肉、野菜、卵、オーキー・クリークの魚などを食べるべきではない。PFASは基地から4km離れた地域の地下水からも検出された」と証言している。

 話し合いに出席したある住民は、「退職後の生活を夢見て農地を買い、妻と二人で果物や野菜を育てて暮らそうと考えていたが、基地のために夢が壊れた。農地の価格も27万ドルから12万ドルに下落した」と語っている。

 国防省側は、「住民の気持ちを理解している。2つの地下水浄化対策を考えている。一つは今後1年間に1億リットルの地下水を汲み上げて浄化し、地下水帯に戻す方法。もう一つは地上の水路や下水の浄化処理だ」と語っている。

 一方、AECOM社の担当者は、「PFASは独特な化学汚染物質で、地上や地下の水に入り込み、動植物に吸収されやすいため、今も汚染地域は広がり続けている」と証言している。
■ソース
Defence tells Oakey residents toxic pollutants no health risk, just don’t eat the local produce

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