今年もまた、VIC州北東部にタンブルウイード襲来

道も車も家も枯れ草に埋まり、呼吸器系疾患も

 西部劇につきもののタンブルウイードは、丸まった枯れ木のようなものが人通りの途絶えた町を転がりすぎてゆき、寒々とした心象風景をいやが上にもかき立てる。

 VIC州東北部の農場地帯の町も毎年初秋の頃になるとフワフワとした枯れ草が風にあおられて通りや人家、車を埋め尽くす。家畜への害も言われており、学者は根本的な駆除が必要と語っている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 NSW州との州境に近いワンガラッタの南、レイスビーでは、ヘアリー・パニックと呼ばれるオーストラリア原産の枯れ草がすでに7週間にわたり町を埋め尽くしている。

 住人のリアン・グロウリーさんは、「毎年ひどくなっていく。先週の水曜日がピークで屋根の高さまで積もっていて、玄関に行くこともできなかった」と語っている。

 2016年にはヒューム・ハイウェイを挟んだ北のワンガラッタでも、町の西側の農地に隣接した新興住宅地の20戸がこのヘアリー・パニックに包まれた。その時は、グロウリーさんの家はあまりに被害に遭わなかった。

 その光景をソーシャル・ネットに載せると、火を点けてはとかヤギを飼えばという提案もあったが、グロウリーさんは、ブロワーを買って吹き払ってみた。次には熊手でさらってみたし、掃いてみた。さらに大型芝刈り機で踏みつぶすことも考えたが、ヘアリー・パニックは、芝刈り機の刃にしっかりと食い込んで塞いでしまった。

 ワンガラッタ町長のケン・クラーク氏は、「週末にはグレンローワンからミラワの間の道がタンブルウイードの嵐のようになり、危険標識を立てて、警察が交通整理する始末だった。どこまで被害が広がるのか分からないが、正式には町には掃除する責任はない。気象条件や自然災害のようなものだ。ただし、町民が希望すればできる限りの支援はする」と語っている。

 チャールズ・スタート大学のレスリー・ウエストン植物学教授は、「オーストラリアには40種以上のヘアリー・パニックがある。南米からの移入種が過去10年で一気に広がっており、SA、VIC、NSW、QLD州の乾いた夏にはよく繁って被害をもたらす。牧草として持ち込まれた植物だが強害雑草になっており、家畜の耳、眼などに不快感を与え、死に至る場合もある。除草剤、転作、慎重な駆除で広がりを抑えることもできる」と語っている。
■ソース
Native grass outbreak ‘out of control’ as residents battle tumbleweeds in homes and on roads

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