NSW州政府の野生馬駆除方針変更で混乱

NSW、VIC両州の環境派と野生馬愛護派が対立

 NSW州南部からVIC州北部にかけての大分水嶺に広がるコシウスコ国立公園のスノーイー・マウンテンには野生化した馬(ブランビー)が増えており、NSW州政府はこれを同公園の自然を破壊する害獣として長期的に90%までを駆除する方針を進めていた。しかし、NSW州の保守連合政府は、「同地域のブランビーの文化的重要性を認めなければならない」として、野生馬駆除を禁止する計画を発表したため、NSW、VIC両州の環境派と野生馬愛護派の間で対立が起きている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 自然環境保護派は、オーストラリアにはもともと棲息しない野生馬のために同地域の影響を受けやすい高山帯植生が破壊されると主張してきた。また、歴代NSW州政府も20年間にコシウスコ国立公園の野生馬頭数を90%減らすことを計画していた。

 しかし、今週になってジョン・バリラロ副州首相が、「新ブランビー管理計画により、野生馬の捕殺駆除を禁じることになる」と発表した。

 同国立公園内の19世紀の農家を管理するグループ、「キュランゴ友の会」はNSW州政府の新方針に懸念しており、「キュランゴ・クリークも100頭から150頭程度のブランビーに荒らされている。野生化した馬のために大自然が破壊されている」と語り、「バリラロ副首相の発言は、非常に異様だ」と語っている」と語っている。

 一方、野生馬保護派も、豚、山羊、鹿などの動物は環境の敵と見なしており、「オーストラリア・ブランビー委員会」のベリル・ライアン氏は、「政府の計画変更でこれまでの運動が報われた。ホッとしている。生態系保護派は、同地域に入植してウシやヒツジを飼育していた人々に話を聞けばいい。同地域の自然はすっかり変わっている」と語っている。

 また、VIC州の山岳地域で牛牧場を営むレニー・マーシャル氏は、「馬が牛を追い回し、これを疲労死させている」と語り、NSW州政府の計画変更に懸念を示している。
■ソース
Brumby cull backflip divides communities across New South Wales and Victoria

http://www.abc.net.au/news/2018-05-22/nsw-brumby-cull-backflip-splits-community/9787968

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