コジオスコ国立公園低山地域で野生馬餓死頻発

NSW州環境文化遺産局の獣医が調査

 NSW・VIC両州にまたがるアルプス山岳地帯の低山部で野生馬が次々と餓死していることが明らかになった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 野生馬の死体が見つかったのはコジオスコ国立公園のスノーイー川流域で10月初めに発見されており、NSW州環境文化遺産局の獣医が調査しており、今年の旱魃で土地により餌が極端に減っているものと見られる。

 そのため野生馬の福利が懸念されていると同時に、過去にヨーロッパから持ち込まれ、国立公園内で野生化した馬の存在の是非論議が再燃する可能性もある。

 スノーイー川のバイアドボ・ウィルダネスでカヌーのリバー・ツアーを催行しているガイドのリチャード・スエイン氏は、「馬の死体を発見し、ツアー客がショックを受けていた。旱魃のために野生馬が川岸で死ぬのだろう。川の中央にも浮かんでいたし、川岸にも倒れていた」と語っている。

 スエイン氏は「侵入種対策協議会」のメンバーでもあり、「この地域の野生馬は増えすぎており、自然がまかないきれなくなっているから、今年の冬は馬の死体をたくさん見ることになることは分かっていた」とも語っている。

 環境文化遺産局に加えて、国立公園野生局の調査でも馬は餓死しており、人為的な死因ではないことが確認されている。

 自然保護を目的とする国立公園内に侵入種の馬を放置することについては自然保護派と牧場主や愛馬家とで常に対立があり、NSW州政府はコジオスコ国立公園の野生馬を保護する方針を敷いている。しかし、スエイン氏は、「馬が国立公園の自然を破壊している。個人的には2018年制定の「野生馬文化遺産法」を廃止し、2016年の野生馬管理計画の実施を希望している。1990年代、2000年代は頭数も少なかったが、2012年頃から条件が良くなったために頭数が爆発的に増えた。現在は非常に危険な状態になっている。夜中に雄馬がキャンプにやってきて走り回り、私たちが川沿いにキャンプしていると攻撃的になりがちだ。馬は国立公園の植物を食い尽くしたために栄養失調で死んでいっていることをはっきりと認識すべきだ」と語っている。

 一方、スノーイー山脈ホース・トレック・オペレータのピーター・コクラン氏は、「国立公園内にはまだ馬の食べる草はたっぷりとある。野生馬保護法を廃止しても野生馬の餓死を防ぐことはできない。馬はどこでも死んでいる。旱魃が原因で死んでいるのだから法律を変えても事態は変わらない」と反論している。
■ソース
Brumbies die of starvation in Snowy River as drought affects food, water supply

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