「ナウル難民収容所の児童は年内にオーストラリアに」

ジョージ・ブランディス元法務長官が明らかに

 ナウルとパプア・ニューギニアの豪領外難民収容所は、保守連合政権が国民に知らせない政策を取っているため、ごく少数のメディアや医療関係者、収容者からの情報でうかがい知るしかなかったが、自殺未遂や死者が出た上に、収容者と地元社会との間の緊張関係が地元民や警察官の暴力事件になるなどしており、国連特別報告者がオーストラリア政府に対して厳しい判断を発表するなど円滑に進んでいないことが次第に明らかになってきていた。さらには、ナウルの収容所でもほとんどの収容者が難民認定されていながらどこにも行けない状態が続いており、50人を超える児童が5年間にわたって収容所に拘束されてきた問題も大きくなっている。

 11月1日、ジョージ・ブランディス元法務長官が、「ナウルに収容されている難民認定および難民認定希望者の児童は年内にナウル島から移される」と発表したことが報じられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 また、スコット・モリソン首相とピーター・ダットン内務相は、ブランディス元長官の発言に反論することなく、「大げさに騒ぐことなく静粛に事を進めている」と語っている。

 ナウルでは先週には52人いた児童収容者が現在は40人に減っている。しかし、医師団も、「5年間閉じ込められている児童の精神衛生が問題になっている」と警告しており、政府は児童をすべてナウルから豪領に移すよう圧力がかかっている。

 ブランディス氏は、駐英豪高等弁務官を務めており、「児童を年内に島から移すという日程は妥当だ」と語っている。

 ウェントワース選挙区補欠選挙で領外難民収容所被収容者の人権問題を掲げる無所属候補が当選しており、モリソン保守連合連邦政権は少数派に転落しており、さらには与党保守連合内にも被収容者の人権尊重を求めて政府に反対する票を投じると宣言する議員も現れている。

 8月のマルコム・タンブル前首相更迭事件でダットン支持派が嫌がらせや脅迫でダットン支持を迫ったと抗議し、今期限りでの引退を発表していたジュリア・バンクス議員は、「自由党も労働党も難民問題で点数稼ぎの政治ゲームを終わらせ、難民児童の問題に取り組むよう」要求し、「児童と家族が拘束されていないというのは詭弁だ。確かに檻には入れられていないが、現実には子供やその家族の心も精神も閉じ込めたままではないか」と発言している。
■ソース
Asylum-seeker children likely to be off Nauru by year’s end: George Brandis

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