ワクチン懐疑派、慈善団体資格剥奪

名称変更命令に続き、調査受ける

「オーストラリア予防接種ネットワーク(AVN)」という団体があった。この団体の内容はその名称に反して、予防接種懐疑派が反ワクチン宣伝を展開するために設立したものだった。豪医師会や児童福祉団体、学校などから政府までが子供の予防接種を推進しようとしているが、子供を案じる親たちがこの団体の名称に惑わされてインターネットでアクセスし、非科学的な宣伝を鵜呑みにする危険が豪医師会などから指摘されており、また、反予防接種宣伝を信じて予防接種をさせなかったために子供を伝染病で失った親が反AVN活動を始めていた。

同団体は長らく裁判所の「名称変更命令」に抵抗していたが、3月にようやく、命令に従い、「Australian Vaccination-skeptics Network」と変更したことが報道されている。しかし、同団体の活動にはすでに関係当局の調査が進んでおり、3月17日にはNSW州政府のスチュアート・エアーズ公正取引担当大臣が、「慈善募金規制法に従い、同団体の慈善募金認可登録を返上するよう同団体に要求し、同団体が要求に応じた。調査の結果、同団体の慈善団体資格にはいくつかの疑惑が挙がっていた。また、政府は同団体が公開している情報の正確さを医学専門家に問い合わせている。今後も同団体のウエブサイトの情報について常に監視を続ける。今後、同団体への慈善募金はしないよう一般市民に呼びかける」と発表した。

予防接種は、人口あたり一定の接種率に達しない場合、未接種人口の間で予防接種対象の疾患が広がりやすくなる。体質や他の疾患などの理由で予防接種できない児童がおり、接種率が下がるとその児童の生命が脅かされる結果になる。健康な児童が予防接種を受け、人口がその一定の接種率に達している場合には、集団の中で対象伝染病が広まらず、そういった予防接種できない児童も守られることになる。予防接種に反対する人達が「selfish」と批判されるのはそういう理由からである。また、反対する人達が、「うちの子供には予防接種を受けさせなかったが病気にならなかった」というのも、他の児童が予防接種を受けていたためにその子供も病気にならずに済んだという事実に無知なだけである。(NP)

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