非英語圏出身者の就職差別実態

資格あっても不採用で社会参加障害

 8月5日、アデレード大学教授の調査で、非英語圏出身の若者が教育訓練を受けていても就職で差別され、後回しにされている現実が浮き彫りにされている。法律では差別は禁止されているが、差別発言の証拠さえなければ就職差別を訴えることは非常に難しい。しかし、統計数字で見た時にはっきりと差別の実態が浮かび上がってくる。

 2014年「文化言語多様(CALD)」社会出身若者報告によると、中国、インド、フィリピン、イラクなど、CALD諸国出身の18歳から24歳までのうち就職しているのは55.9%に留まる。オーストラリア生まれなら71.6%が就職している。編集責任者、グレアム・ヒューゴ教授は、「難民はもっと大変で、約3分の1しか仕事に就いていない。難民がもっとも就職困難を味わっている。彼らはオーストラリアに来て文化と言葉の障害があるばかりか、無一文で心に深い傷を負っていることも多い」と語っている。

 2011年の国勢調査データに基づく研究では12歳から24歳までの人口は370万人近く、そのうち60万人が海外生まれ、40万人がCALD諸国で48,000人が難民だった。アデレードにはCALD出身の12歳から24歳年齢人口は26,700人、そのうち就業比率は55%だったが、州によっては就業率でCALD出身者がオーストラリア生まれを上回る北部準州のような土地もある。

 ヒューゴ教授は、「海外生まれの18歳から24歳までの人口の58%が全日またはパートタイムで教育を受けており、オーストラリア生まれの場合の39%をはるかに上回っている。就職時には海外生まれの方がオーストラリア生まれより教育や資格も高く、就職率も高くなければならないのだが、実際にはかなり低くなっている。これは単に言語や文化の障害だけではなく、就職差別が歴然としてあると考えざるを得ない」と語っている。

 この報告書は、NSW州選出上院議員で社会保障省政務次官のコンチェッタ・フィエラバンティ=ウェルズ議員が立ち会ってアデレードで発表され、同議員は、「この報告書をもとに教育をさらに改善していきたい」と語った。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-08-05/non-english-speaking-youths-overlooked-for-australian-jobs/5649896

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