フラナガン、マン・ブッカー賞受賞

「豪人であることが恥」と政府批判

 イギリスの文学賞、2014年マン・ブッカー文学賞にTAS州在住の作家、リチャード・フラナガン氏の受賞が発表された。フラナガン氏は、「オーストラリア人であることが恥ずかしい」と発言、受賞の機会にイギリスの視聴者に向けて、トニー・アボット連邦政権批判をしている。

 フラナガン氏は「The Narrow Road to the Deep North」で受賞し、賞金は5万ポンド、約$88,000にもなる。この小説はフラナガン氏の父親が太平洋戦線で日本軍の捕虜になり、泰緬鉄道で日本軍の苛酷な扱いを受けた体験が基になっている。マン・ブッカー文学賞では最終選考までに残った6人の作品から選ばれた。

 BBCのインタビューで、アボット首相が、「石炭は人類にとっていいものだ。今後も重要なエネルギー源の位置を保っていく」と発言したことについて意見を聞かれのに対して、「オーストラリアには世界にも珍しい飛び抜けて変わった自然環境がある。現政府はこのようなオーストラリアの自然を破壊しようと一生懸命になっている。その理由が理解できない」と語り、「率直に言って、この話題になるとオーストラリア人であることが恥ずかしい」と語った。

 インタビュアーはさらに、TAS州で林業会社と環境派の長年の対立を解消したTAS州森林平和協定を、ホッジマン自由党政権が破棄したことについてどう思うかと質問したところ、フラナガン氏は、緑の党が協定に同意したことについては森林を政略化したのではないかと思う。国民は誰しも美しい自然が残されることを望んでいるはずだが、現在の政治状況は先走って、経済的基盤も残っていないのに自然を破壊しようとしている。もう原生林を破壊しても製紙原料のチップには買い手がつかないことを知らないのか。ホッジマン政権の考えはおそらく州民を2つに割ることが目的なのではないか。本来なら州民が一体となってこの大自然を残すよう努力することになるはずなのだがとも語っている。

 フラナガン氏のマン・ブッカー文学賞受賞はオーストラリア人としては4人目だが、TAS州民としては初めて。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-10-15/richard-flanagan-ashamed-to-be-australian-after-man-booker-win/5816750

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