ACT、自閉症児童を教室で隔離

自閉症団体、全国基準編成を要求

 ACTの小学校の学級で10歳の自閉症児童を檻のような「隔離スペース」に隔離していることが明らかになり、自閉症児童を支援する団体が、小学校での自閉症児童教育に全国基準を編成するよう政府に求めている。

 ABC放送〔電子版)が伝えた。

 ACT自治政府のジョイ・バーチ教育相は、授業を妨げる児童に対処するため、教室内に「隔離スペース」を設けていたことは許容しがたいと語った。このスペースは2m四方でプールの柵で作られている。しかし、保護者からChildren and Young People’s Commissionerに苦情の訴えがあり、3月27日に撤去された。この問題は4月2日の「世界自閉症啓発デー」に明らかにされ、ACTの教育訓練局がこの事件について独自の調査を始めた。

 また、全豪自閉症啓発協会のニコール・ロジャーソン理事は、「今回の事件は危険信号だ。自閉症児童をこのように扱うことが適切だとは誰も考えないだろう。現実には、自閉症児童はほとんど何の支援も受けられないまま教育制度に放り込まれている。教師もせっぱ詰まって、自閉症児童を囲いに閉じ込めることがいいアイデアだと思うところまで追い詰められている。多数派の小学校で自閉症児童を教育する上で何の全国的基準も存在しないことが問題だ」と語っている。

 さらに、「自閉症児童教育にはもっと資金と専門家訓練が必要なのだが、歴代の連邦・州政府がこれを先送りしてきた。適切な制度を確立することはできるがそのためには全国基準としっかりした働きかけが必要だ」としている。

 また、Autism Spectrum Australia全国教育理事のドクター・トレバー・クラークは、「自閉症児童を囲いに閉じ込めるというのは20年か30年前のまだ自閉症に対する理解が欠けていた時代ならあり得たことだろうが現代の対策にはあり得ない。自閉症児童が主流社会で成功していくためには包み込む支援が必要だ」と語っている。
■ソース
Use of cage for boy with autism at Canberra school prompts call for national education standard

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