ICAC、留学生のカンニング根絶を指示

大学側も代筆論文提出学生調査

 オーストラリア経済にとって留学生教育は大きな収入源だが、それだけにこれまでも制度や留学生、大学を食い物にする悪徳業者が跡を絶たず、問題が大きくなる度に摘発が行われてきた。2015年に入って、エッセー形式の試験論文代筆を堂々とオンラインで宣伝する業者がメディアで報道され、大学側も過去の試験論文を点検し、代筆論文を提出した学生の処分などの問題に発展している。4月16日、NSW州腐敗摘発独立調査委員会(ICAC)が大学に対して、「留学生教育産業の腐敗を根絶するため規約の厳格化を図るよう」指示したことが報道されている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 すでにこれまでにニューカッスルとシドニーの大学や少数の他の大学の学生約70人がこのオンライン・エッセー代筆業者の商品を大学に提出していたとして摘発されている。この業者のウエブサイトは中国語で書かれており、中国系留学生を対象にしていることが推測されている。

 4月16日、ICACは、NSW州内の全国立大学と他州の大学2校との代表者と協議し、この指示を出したもので、ICACの資料は腐敗リスクのある分野を列挙し、腐敗行為を防止するための12項目の重要活動を発表した。ICACの報告書は、「NSW州内大学の学費自己負担の留学生は1988年以来13倍に増えており、大学運営費収入の17%が留学生学費でまかなわれている。

 ICACは、大学に対して、「海外留学生の定員を抑えるよう」勧告しており、また、「留学生の学力水準と学問的な要求基準が大きくかけ離れてきている。NSW州の大学は財政を留学生募集の成功に依存しており、教授側は本来なら入学させない学力の学生まで入学させるように圧力をかけられることも考えられ、カンニングにめをつむり、学力の低い学生も合格させるために下駄を履かせることも起こりえる」として、学費収入を追いかけることや留学生をかき集めることの危険性についても強調している。

 また、学問水準と利益をないまぜにすることで疑わしい、腐敗行為がはびこるようになるとしており、時々起きるカンニングや剽窃レポート発覚について注意を向けるよう強調している。
■ソース
ICAC urges universities to curb cheating in international student industry by boosting protocols

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