空軍ジェット燃料が人間の細胞に被害

地上勤務員の長期健康問題不明

 オーストラリア空軍(RAAF)のジェット燃料が地上勤務員の体の細胞に損傷を与えることが突き止められたが長期的な健康への影響については不明との報告書が出ていたと報道されている。情報の自由法(FoI)に基づく開示申請で明らかにされたもの。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 1970年代から90年代にかけて、空軍の戦闘爆撃機F-111アードバークの燃料タンクに欠陥が見つかったため、地上勤務員が機体の狭い空間に入り、発がん性の溶剤を使ってタンクのシールをはがし、再塗布する作業に従事し、後に障害が出たため、補償問題になった。しかし、ジェット燃料の蒸気を吸って障害が出ることが突き止められれば補償の範囲はかなり広がることになる。

 国防省上級軍医で職場・環境医学を担当するイアン・ガードナー医師は、「この問題は研究が始まったばかりだ。まだ証拠は少ないが細胞の永久的な損傷が見られた。しかし、この損傷が長期的に人体に与える影響はまだ不明だ。ジェット燃料に触れたり、蒸気を吸ったために健康を害したと思う者は誰でも復員軍人省に補償請求した方がいい。F-111の修理プロジェクト以降、大勢の航空機整備勤務員が同じような作業に従事しており、国防軍組織で公務中の被害について措置を検討している」と述べている。

 「ジェット燃料症候群研究」で、人体細胞に対する毒性はF-111で使われた溶剤よりもジェット燃料の方が有害で、さらに燃料と溶剤を混ぜると毒性がさらに強まることが判明している。

 この研究はブリスベンのメイター病院のフランシス・ボウリング教授が指導して実施したもので、2014年9月に政府に提出されたが、それ以降、内容の重大さのため、厳しい審査が続いている。また、空軍、国防省は、民間航空会社とも連絡をつけ、ジェット燃料を扱う職員の健康問題を調べている。
■ソース
RAAF jet fuel damaged ground crews’ body cells; long-term consequences unknown, says groundbreaking research

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