食品供給業者が国内で労働搾取

ABCテレビ時事番組が暗部暴く

 国内大手スーパーマーケットは生鮮食料品の価格を競争で引き下げているが、その陰では供給業者が外国人労働者を最低賃金以下で働かせたり、職場での暴力行為、待遇改善の見返りに性的要求をするなどの犯罪行為が行われていることがABCテレビの時事番組で暴露された。

 5月4日夜の「フォー・コーナーズ」が報道した。

 同番組は、闇労働市場手配師などが暗躍し、搾取された労働者が摘み、包装し、あるいは加工した食品がウールワース、コールズ、アルディ、IGA、Costcoなどのスーパーマーケットや大手ファースト・フード・チェーンに納入されている実態を突き止め、全面的に公開するのに十分な証拠を得たとしている。

 同番組では、KFCとレッド・ルースターもこのような食品を購入していること、もう1社大手ファースト・フード・チェーンも同じように関わっていることを示唆している。また、食品も野菜や鶏肉など多岐にわたっており、大手食品メーカーの名前も挙げられている。

 主にアジア、ヨーロッパからの移民労働者が搾取されており、虐待、いやがらせ、暴力などの被害を受けている。女性の場合には労働ビザのスポンサーシップと交換条件に性的サービスを要求されている。オーストラリア国内でのこのような搾取は広範囲にわたっており、組織暴力も関わっている。また、不当賃金も年間億ドル単位にのぼるとしている。移民労働者は主として文化交流プログラムを目的として用意されている417ワーキング・ホリデー・ビザを利用している。このビザでは移民労働者は国内を自由に旅行し、一つの雇用主のところで最高6か月まで働くことができる。

 アデレード大学法学部の労働関係法と移民問題の主任講師、ジョアンナ・ハウ博士は、「417ビザは乱用されており、オーストラリアの国際的評価を著しく損なう。オーストラリアは、より良い生活を求めている弱い立場の人間を搾取する社会と見られるようになる。オーストラリアの労働者がこのような搾取を受ければ国全体が黙っていないはずだが、外国人労働者であればたやすく知らん顔をして平気だといわれるようになる」と語っている。

 しかし、ヒンクラー選挙区選出のキース・ピット連邦議員はさらに厳しく、「オーストラリアの評価は既に損なわれている。我が国は被搾取労働者を必要としている」と語っている。

 同番組ではさらに、「法規通りに経営し、労働者に適正賃金を払っている農家や業者はスーパーマーケットから契約を打ち切られ、代わりに労働搾取で納入価格を引き下げる悪徳業者が巨大な市場を奪っている」と報道している。

 ハウ博士は、「連邦政府は労働党も保守連合もこの問題に眼をつむってきた。海外留学生やワーキング・ホリデー・メーカーが低技能労働力として雇用されている現実を知って知らぬふりをしてきた。417ビザを廃止し、低技能労働ビザを設立すべきだ」と語っている。
■ソース
Labour exploitation, slave-like conditions found on farms supplying biggest supermarkets

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