ハイド・パークのキャプテン・クック像などに落書き

オーストラリア・デー日程問題の双方が批判

 フィリップ初代提督がオーストラリア大陸をイギリス領土と宣言した日を記念する1月26日のオーストラリア・デーは同時に先住民族にとっては「白人侵略の日」と見なされ、先住民族、非先住民族が共に祝える日の選定という声が高まっている。一方、キャプテン・クック、ラクラン・マコーリー、ビクトリア女王などの銅像に対してもその是非をめぐって議論が起きていた。

 そんな時期、8月26日にはシドニー市内ハイド・パークにあるキャプテン・クック像の台座に何者かがスプレー・ペイントで「日を変えろ」と落書きする事件が起きた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 また、マコーリー、ビクトリア女王の像にもいたずらされていたと報じられている。NSW州警察はすでにCCTVに映っている男の姿を公開し、市民の通報を呼びかけている。

 一方、先住民族の立場から「キャプテン・クックがオーストラリアを発見したというのは間違い」などの論陣を張っていたABC放送ジャーナリストのスタン・グラント氏は、「銅像を汚すなどとんでもない愚行。これまでのアボリジニの運動を見れば分かるとおり、議論は互いに敬意を持ち、理性的に進めなければならない」と、批判している。

 また、マルコム・タンブル連邦首相は、「歴史上の人物の銅像を撤去せよというのオーストラリアの歴史を書き替えようとすることだ。ジェームズ・クックやラクラン・マコーリーの銅像へのいたずらは卑怯な犯罪行為だが、歴史書き替え勢力の一部だ。警察が早急に犯人を捕らえ、裁きの場に送るよう期待する」とフェースブックで語っている。

 さらに、「単にオーストラリアの歴史を書き替えるだけでなく、歴史を拒否し、あったことをなかったことにしようとする全体主義的なキャンペーンであり、かつてスターリンがやったことだ。スターリンは自分と意見の合わなくなった部下を単に処刑しただけでなく、その存在すら過去に遡って抹消し、そのような者がかつて存在しなかったことにしてしまった。それと同じことをやろうとしている」と書いている。
■ソース
Australia Day: Malcolm Turnbull condemns Captain Cook statue vandalism as ‘cowardly’

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