首相外相暗殺計画逮捕者を釈放、えん罪か?

元被疑者大学生の弁護士、NSW州警察告訴も

 NSW州警察は、マルコム・タンブル前首相、ジュリー・ビショップ前外相の暗殺を計画していたとして、NSW大学生を逮捕起訴し、4週間拘置所に置いていたが、10月19日には証拠不十分として起訴を取り下げた。逮捕時から無実を訴えていた大学生の弁護士はNSW州警察の告訴もありえるとしている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 2018年8月、スリランカ人男子学生のモハメド・カメル・ニザムディーンさん(25)は、ノートに首相と外相の暗殺計画を書いたとして逮捕された。そのノートには攻撃標的としてブロンウィン・ビショップ元連邦大臣やシドニー・オペラ・ハウスなども含まれていたとされている。しかし、ニザムディーンさんの弁護士は当初から依頼人に対する容疑は根拠に乏しいと主張していた。

 しかし、検事側が筆跡鑑定の専門家もノートの手書き文面の筆跡がニザムディーンさんと立証できなかったことを認め、9月に保釈されていた。

 また、NSW州警察も、10月18日に筆跡鑑定の最終報告を受け取り、19日にはテロ行為幇助のための図書の収集作成容疑を取り下げた。

 警察の起訴取り下げ決定後の法廷外で、ニザムディーンさんの弁護人、ムスタファ・ヘール弁護士は、「起訴後1か月間重警備刑務所で過ごしたことが依頼人に大きな影響を残している。当局がこの若者に対して行った行為は断じて許せない」と語っている。

 州警察は、NSW大学でニザムディーンさんが使っていた机にあったノートから計画の青写真が発見されたと主張していた。

 ニザムディーンさんが逮捕され、重警備刑務所に拘置されている間、ニザムディーンさんの故郷の町では逮捕に対する抗議行動が行われ、また、大学の級友にもニザムディーンさんを気遣う動きがあった。

 ヘール弁護士は、「ニザムディーン氏は賠償を求めて警察を告訴する考えだ。可能な方法で公正を求めていく」と語っている。

 一方、NSW州警察テロリズム対策本部のマイケル・ウィリング副長官は、「捜査は継続している。テロ対策では何よりもともかく行動しなければならない」として、ニザムディーンさん投獄への謝罪を拒否した。

 また捜査の焦点は、ノートのテロ計画を書いたのが何者か、ということに絞られている。
■ソース
NSW police drop charges against student accused of Turnbull, Bishop assassination plot

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