女性客死亡事件でチャーター・クルーズ・ボート捜索

週末のパーティ中に船内手洗いで硫化水素中毒

 2月2日午後、シドニー湾で、オール・オケージョンズ・クルージーズ社のチャーター・クルーズ・ボート船上で開かれていたパーティのさなか、女性客一人が狭い手洗い内で死亡していた事件はその後手洗いに危険濃度の硫化水素が溜まることが突き止められた。

 2月5日午前9時、NSW州道路海事局、州水上警察、海洋安全局、消防救助局HAZMATなどの職員がフィッシュ・マーケットに近いブラック・ワトル・ベイ・マリーンの同社に捜索令状を執行し、5隻のボートの汚水タンク、ガスメーターなどの点検を行っている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 2日の事件当時、パーティに来ていたベロウラ在住のシャリナ・アブドゥル・フセインさん(39)が見当たらないと友人が気づき、船内を捜したところ、船尾の狭い手洗い内に倒れていた。事件直後の現場検証時には手洗い内の空気に異常はなかった。しかし、翌日の海洋安全局の検査で危険濃度の硫化水素が溜まることが突き止められ、フセインさんが硫化水素で中毒死したものと見られている。そのため、なぜ船内に高濃度の硫化水素が溜まるのかが捜査の焦点になっている。

 ジョー・イライアス氏と妻のロジー・イライアス氏が経営する同社はシドニーのチャーター・クルーズ・ボート業界でも大手で、様々なイベントに人気があると伝えられている。

 2月3日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、事件時には異常がなかった手洗い内の空気がその後の検査で危険濃度の硫化水素ガスが溜まっていることが判明したと報じていた。そのため、硫化水素の発生源としてボートの廃水タンク、ガスメーターが捜査の焦点になっている。

 硫化水素は硫黄分を含んだタンパク質などが腐敗する過程で発生する臭気のある無色の気体で、温泉などの「卵が腐ったような臭い」が硫化水素で、腐った卵の臭いは卵白のタンパク質に由来する。

 また、フセインさんが死亡する前にも悪臭がするとの苦情があり、船長がボートをバルメイン東の給油給水埠頭に接岸し、タンクの廃水をくみ出そうとした。また、過去にも何度か事故のあったレディー・ローズで乗員が硫化水素の悪臭を訴えていたことも報道されている。
■ソース
Cruise boats raided, sewage tanks and gas meters targeted in boat tragedy investigation

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