ブランディスとタンブル、海賊問題で対立

ISPの経済負担が与党の争点に

 ブランディス法相は奇妙な政治イデオロギーの持ち主である。背景にいるネオリベラル系シンクタンクのインスティチュート・オブ・パブリック・アフェアズのメンバーは「徹底した自由」で首尾一貫しているが、ブランディス法相の場合は「自由の行使者」によって、徹底した自由を支持したり、自由を制限したりする考えを持っている。

 ブランディス法相は、今度は連邦政権のマルコム・タンブル通信相とも対立する道を選んだ。

 オーストラリアはオンラインによる映画など著作権物の不正使用、海賊版が世界でもずば抜けて大きい比率を占めていると言われている。そのため、保守連合政権はタンブル通信相が海賊版取り締まり強化の法制などの計画を明らかにした。

 著作権物を不正に入手、複製、配布する違法行為を徹底的に追及することでは一致しているが、8月4日に発表されたインタビュー記事で、ブランディス法相は、「インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)は無辜の第三者ではありえない」と発言し、「ISPも海賊版撲滅のコストを分担すべきだ」と語った。しかし、その考えは、先週にタンブル氏が違法行為をなくすと発表した際にはっきりと否定した考えだった。

 ブランディス法相とタンブル通信相は、討議資料を発表しており、海賊版の流通を意図的に行っている海外のウエブサイトをブロックする措置で国内ISPもユーザーが違法著作権物のダウンロードをブロックするよう求めるとしている。その根拠として、ISPが意図せずとも違法行為を助けていることになるからだ」としている。

 しかし、タンブル通信相は、世界で一般に認められている、「著作権所有者が違法ダウンロードする者を訴えるべきだ」という考えを明らかにし、さらに、「コンテント業界にはISPが海賊版対策コストの全額または一部でも負担すべきだ」という意見があるとして、「しかし、私には説得力のある意見とは思えないと否定している。また、2012年の連邦高裁判決でも、ユーザーが著作権違反を行ったところですぐさまISPの責任に気することはできないとの判決を下している。

 2人の対立にはISPその他の技術部門も深い関心を示している。(NP)

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/george-brandis-contradicts-malcolm-turnbull-over-piracy-crackdown-payments-20140804-3d41s.html

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